アロンソ、インディで110周を走破、222.548mph(358.157km/h)のベストラップを記録!!
オーバル初体験を済ませたフェルナンド・アロンソ。まずは軽く222mph。
5月3日水曜日、インディアナポリス・インターナショナル・スピードウェイで特別走行を行なったマクラーレン・ホンダのフェルナンド・アロンソは、4月24日にシート合わせを済ませていたアンドレッティ・モータースポーツが用意したオレンジ色のインディカーに乗り込み、オーバル初走行を行なった。
新調されたマクラーレン・イメージカラーであるオレンジ色にペイントされたダラーラは、まず、インディカーの先輩でありチームメイトのマルコ・エンドレッティ(下の写真)がシェイクダウン走行を行なった後、アロンソにステアリングが渡された。
アロンソは、黒ベースにアロンソのイメージカラーである水色/黄色/オレンジのストライプをデザインしたインディ用カラーリングのヘルメットを装着してコクピットに乗り込み、ゆっくりと周回を始め、徐々にスピードを上げて周回を重ねた。
アロンソは、まずはインディカーの慣例にしたがって、ルーキーオリエンテイションと呼ばれるルーキーテストのプログラムを消化。205〜210mphの間で10周、210〜215mphの間で15周、そして215mph以上で15周という規定に沿ったプログラムを順調にこなし、午後の走行に備えた。
天気予報が雨の可能性を報じていたため、予定されていた昼休みは取らないスケジュールになった後、ルーキーオリエンテイションで記録した219mphから徐々にスピードを上げた。
一定時間走行すると、チームから出される”ピットイン”の指示にアロンソは「OK」と応えてピットに戻った。350km/hの高速から、60mphの速度制限のあるピットでの速度差に多くのドライバーが戸惑い、ピットで止まりきれないアクシデントも起きているが、アロンソは最初から問題なくピットイン、作業はスムーズに進んだ。
ルーキーテストは当然軽々とクリアー。
調整を行なった後にコースに戻って走行の手順を繰り返し、高速の感覚を確認しただけでなく、フルコースコーションのペースカー先導をシミュレーションした低速走行も行い、充実の初体験をこなした。
初体験を終えたアロンソは、オーバルレーシングの実際の一端を体験して、次のようにコメントした。
「ウェイトジャッカー(4輪の重量バランスをコクピットから調整できる)など、まだわからないことがあるけれど、いろいろ試せていい経験になった。まだこれからだけれど、楽しみたい」
「」
「ターン1を全開で行けるようるなったけれど、最初は、頭と右足がつながっていなくて、簡単ではなかった。いまはもう大丈夫だけれど、これでスリーワイドのバトルが行なわれるのはちょっと想像できないね」
「インディ500を知ったのは、ジャック・ヴィルヌーブがF1にきたことや、モントヤの活躍を通してだった」
アロンソは、ルーキーテストをクリアーし、222mphを記録したが、これまでの最速シングルラップは、1995年のアーリー・ルエンダイクの238.260mph(時速383.443km/h)。二度のワールドチャンピオンのチャレンジは、まだまだ序の口に入ってところだ。
チーム代表のマイケル・アンドレッティも、アロンソの適応能力に太鼓判を押した。
[STINGER]山口正己
photo by INCYCAR.com