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ホットライン2011 round1 オーストラリアGP 2/3

◆ついに可夢偉が「つくった」クルマがグランプリ・シーンに! 
羽端:
ザウバーF1チームの失格問題が浮上して──あれ、リヤウイングの問題なんですかね? そういうややこしい部分はちょっと措いて、可夢偉/ザウバーの健闘は大いに讃えたいですね! 
[STG] ですね。

羽端:
何より凄いなと思うのは、今年、ザウバーのクルマを「つくった」のが可夢偉であるわけでしょ。こういうF1ドライバーである日本人が、ついに登場したんですねえ!
[STG] その視点に気づいてほしいですね。勇気がでる。可夢偉はもともと、カテゴリー下のGP2とF1の違いは”今まではクルマに合わせていたけれど、F1は作っていく”というような表現をしていました。それをゼロから自分できたわけですからね!!

羽端:
しかも今回は、細かいことはもちろん明らかにはされてないですけど、会見によれば、エンジニアの誰もが「?」と思うようなセッティングを可夢偉が主張して、そして、それを押し通してというかチームが許して、そのセットでフリー走行6番手になったわけですよね。
[STG] もちろん、可夢偉のことなので、”オレがやりました”とは言わないけれど。

羽端: この話はちょっと感動です! それから、新チームメイトのペレスくんもよさそうだし。そうそう、このペレス、決勝では何と可夢偉より上位でフィニッシュしましたね
[STG] ですね!! 最初は、あれま、と思ったけれど、じつは、裏があった。 

羽端: 可夢偉がツーストップだったのに、ペレスはワンストップだったんでしょ。それで──。
[STG] というか、元々の作戦では、ペレスは、もう1回タイヤ交換の予定だった。でも、気候の関係もあって、散々心配されていたタイヤがもっちゃったんです。さらに、序盤に、可夢偉の前に、ペースが上がらないシューマッハ+メルセデスがいた。

羽端: シューちゃんとの関係、可夢偉は窮屈だった。
[STG] 前に出れば、可夢偉の方がペースは上だけれど、ストレートエンドで可変リヤウィングを使っても、抜くまでにはいかなかった。じつは、今年もメルセデスのエンジン、最強で、同じエンジンを積むマクラーレンも、そこに助けられている、という声もあるし。

110329HL-5.jpg羽端: それにしてもペレスはうまく走った。
[STG] それは可夢偉も褒めていました。これだけやってくれれば、二人で開発もどんどん進められそう、と。

羽端: タイヤが傷まなかったというけど、ペレスくんが”傷めなかった”とも言えるのでは? 
[STG] もちろん、でも、それはちょっとほめすぎかも。気象状況や、周囲の状況、例えば、争うはずの場所にいたバリチェロ+ウィリアムズがいなくなってくれて(笑)、タイヤをいたわるラインで走れたこともあります。

羽端: そうですね、基本的にザウバーのクルマ自体、タイヤに”やさしそう”で?
[STG] ですね! それから可夢偉のクルマは、スタート前の確認走行で、シームレスが壊れたんたそうです。

羽端: あ、それについては聞きたいですね。どういうことだったんですか? 
[STG] ギヤの”シームレス”は、簡単にいえば、ギヤチェンジの時にクラッチが切れて空走する時間がゼロ、つまり、絶え間なく加速できる。その装置が壊れていた。

羽端: フムフム、
[STG] シームレス・システムがないと、1周コンマ5秒遅くなるとも言われています。

羽端: お〜、でも、そうであったにも関わらず、可夢偉はあの順位で、ということですよね。逆に、凄いのでは?
[STG] “クルマを持ち帰る”のは、彼の得意技ですから。彼らしいのは、レースが終わって最初にそれを言ってもいいのに、こっちが突っ込んで訊くまで言わなかった。言い訳してもしょうがない、と例のヘッチャラ(笑)。でも、「正直、発覚したときは”ヤバイと思った”」って言ってます。正直なのも可夢偉(笑)。で、リタイアせずにゴールまでちゃんとクルマを運んだわけです。

羽端: てことは、今年の「ザウバー」って、いろんな意味でおもしろそう、ってことで
[STG] ということになりそうですね!! 今後が楽しみです。

ホットライン2011 round1 オーストラリアGP 3/3に続く。

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