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2017F1GPがスペクタクルな闘いになった理由

マシンが大きくなった分、コースが狭くなった勘定になる。

F1を司るリバティメディアが、『2017 Over take top10』をツイッターの公式アカウントで紹介した。

いずれも迫力ある映像だ。今年きのマシンが大きくなったことを考えれば、その迫力はさらに大きく感じられる。

F1は、2017年に向けて、車両規則を変更した。ザックリいえば、マシンが大きくなってタイヤも太くなり、ダウンフォースが増えてコーナリングスピードが高くなった。

2016年とのタイムをそれぞれのサーキットで比較すると、3秒以上ラップタイムが向上したレースは20戦中5戦。もっともタイムが短縮されたのはベルギーGPのスパ-フランコルシャンで、その差は4秒以上になっている。

“5秒以上速くなるんじゃなかったのか”という指摘もあると思うが、どうやらそれは2014年に変更になった規則に対して、ということのようで、確かに2014年に比べると、概ね5秒の短縮が実現している。

いずれにしても、F1マシンがスピードアップしたことは確かだが、さらにもうひとつ、F1がスペクタクルになった理由は、マシンの大型化だ。

マシンが大きくなれば、ダウンフォースが大きくできるのだが、それよりも、コース幅は変わらないので、マシンが大型化した分だけ相対的にコースが狭くなった計算になる。つまり、接触の可能性が高くなり、オーバーテイクは、去年より難しくなったはずだ。

たしかに、2017年のF1GPは、接触の場面が多かった気がする。それは、20戦中11戦の完走率が下がっていることでも証明されるかもしれない。特に鈴鹿サーキットで開催された日本GPの完走率は、2016年が100%だったのに対して、2017年は75%に落ちた。これを一甲斐にマシンが大きくなったからと言い切るのは抵抗があるが、今年の鈴鹿では、これまでと若干異なる傾向のアクシデントが起きていた。

これまでは、特にデグナー・カーブの二つ目で、新人がクラッシュすることが多かったが、今年は、ライコネン+フェラーリ、ボッタス+メルセデスなどのベテランがコースアウトを喫した。それは、2017マシンのコーナリングスピードが高くなって、速く走れたベテランならではの反動とみることができる。

シーズン序盤、ダウンフォースが高まって、ドライバーへのストレスが大きくなることがわかった段階で、速いドライバーがアクシデントを起こす確率が高くなったとの見立てができたが、まさにそういう傾向がみられた。

リバティ・メディアは、車両規則に限らず、F1GPの注目度を高める様々な工夫をしているが、2018年のF1GPがさらに興味深い闘いを展開するようになることを期待しておきたい。

[STINGER]山口正己

 

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