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頂点のニュースを、スティンガーの視点で

2016年7月12日

ホットライン 2016 round10 / イギリスGP–ハミルトン・デー!!(1/2)

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居並ぶ高速コースの中でも、コーナーの平均速度をとれば最も速そうなシルバーストン。安定したマシンはもちろん、高速ゆえに僅かなミスも許されないコースの攻略には、凛々の勇気と繊細なドライビングセンスも要求される。

そんな中で、ルイス・ハミルトンが、完璧な週末を過ごした。

雨によるセーフティ・カー先導でスタートしたその闘いを、クルマ好きのエディター・羽端恭一さんとSTINGER編集長が振り返る。


◆ハミルトン、生涯最良の日?


羽端恭一(以下、羽端):いやぁ、シルバーストンの英国グランプリでは、ルイス・ハミルトンというドライバーに改めて感銘を受けました。凄いヤツだな、と。
STINGER編集長(以下、STG):ポールポジョンからの優勝でしたけど、前戦のオーストリアでのロズベルグとの接触があったたった1週間後で、おまけに地元と来たもんだ、という(笑)。

羽端:日曜日(決勝)もよかったですが、驚いたのは土曜でしたね。予選で、一旦タイムを取り消されて。それもベストタイムを出したのに、コース外を走ったということで(?)それが無効とされた。そしたら「俺はハミ出してなんかいなかった!」とか、そういう文句を言うこともなく──まあピット内では「ガッデム」とか言ってたかもしれないけど(笑)、ともかく慌てず騒がず、もう一度走って、またまたポールを取れるタイムを叩き出した。
STG:まあ、白線を4輪とも出ちゃったということで、ウムを言わさず、というのもあったと思いますが、いずれにしても、取り返しましたからね。それもワンチャンスで。

羽端:強いというか、タフなやつだな、と。
STG:まさしく。特に、超高速のシルバーストンですから、気合が入りすぎるとはみ出す可能性が高い。かといって緩いのはダメ。つまり、ギリギリを見事にコントロールしたということだと思います。

羽端:そういえば、知らないのは私だけなのかもしれないですが(笑)国際サーキットにおけるサンドトラップ、つまりコース外はそういうワナにしておいて、クルマがハミ出したら走れなくする。そういう”80年代的”なことはもうしないとか、ある時点で、レース界でそんな取り決めでもできたのですか?
STG:私も、はみ出したならペナルティがあって叱るべきと思いますけどねぇ。特に、新装されて2007年に日本GPの舞台になった富士スピードウェイでそれを強く感じました。100Rコーナーや最終コーナーは、まぁ、下手したら、はみ出した方が速いんじゃないの、というようなリニューアルになりましたから。2007年のレースでは、終盤のウェット路面でクビサとマッサが激しいバトルを展開して、最終コーナーで、確かマッサだったと思いますが、コースからはみ出して戻ったのに、遅れることなくバトルが続いたどころか前に出たなんて、ナントモなことになりましたね。

羽端:フム。
STG:実は鈴鹿の2コーナーや130Rも同じように、アウト側のランオフエリアが、グラベルじゃなくなっていますが、特に富士の場合、はみ出してもペナルティにならない印象が強いですね。

羽端:ははあ〜! 
STG:ネットであれもこれも要らん情報まで伝わる時代ですから、モーターレーシングのリスクは徹底的に押さえ込んでおかないと、反対意見が出てモーターレーシングの存在自体が危うくなる可能性も考えないと、という側面もありますが、その反対もある。

羽端:アゼルバイジャンのコースでは、それに当てたらクルマが壊れるという強力な(笑)「縁石」がありましたね。
STG:オーストリアのレッドブル・リンクでも、でかいカマボコがついていた(笑)。

羽端:いや、壁とか建物にぶつかったらクルマは壊れるので、絶対に当ててはいけない縁石を設定するというのは、べつに反対ではないです。壁と同じで、当てなきゃいいだけなので。
STG:で、縁石が高すぎてサスペンションが壊れるという事態が何度も起きて問題になったけれど、縁石も考えなくちゃならないかもしれないけれど、そもそもそこは”行っちゃいけないところ”なのだから、ドライバーが行かないようにする、という努力も必要かな、と。それをコントロールしてこそのF1レーサーである、というようなことですね。

羽端:なるほど。
STG:話がズレちゃいますけど、そもそも、タイヤが飛び出しているのは、他車と当たることを考えると危険極まりない。でも、だからこそ、それを乗り越えて闘う形からして、F1が最高峰といわれる所以だったりしますから。

羽端:サンドトラップって、クルマはガードレールまで行かずに止まるし、クルマが壊れなくていいと思うんだけど。
STG:確かに、砂地のグラベルは、エネルギーを吸収して、クルマを巧いこと止めてくれますからね。

羽端:あ、ひょっとして、砂にまみれたマシンの後処理が大変なのかな?でも、フォーミュラって、走り終わったらガレージで全部バラバラにしてしまいますよね。だから、砂くらい問題ないか。
STG:サンドトラップにはまってしまうとリタイアを余儀なくされる。となると、1台がレースから消えるわけで、テレビ的に問題になるから、それを避けたい、というようなことだと思いますよ。

羽端:おお〜、そのくらいではリタイヤさせないぞ、と? どうなんだろうなあ、それって(笑)。
STG:いろいろなことを考えての結果ではある、ということで。

羽端:ルイスに話を戻しますが、ポールを取って、そこから危なげなく勝って。
STG:完璧でした。

羽端:そして、勝ったあとの行動が可愛かったですね。いえ、もちろんこれはいい意味で、そして、ホメてるんですけど(笑)。
STG:ルイスのちょっと違う面が見られた気がしましたね。

羽端:レースを終えたすぐなのに、柵は乗り越えるわ、走るわ、はたまた観客席に向かって最敬礼をするわ、で。< /b>
STG:母国グランプリでの勝利が、よっぽどうれしかったんでしょうね。

羽端:とくに、あのお辞儀です。欧米人って、頭を下げませんよね、基本的に。でもあの時は、本当に嬉しかったんだろうな! ナイト(騎士)が麗しのレディに最大限の敬意を捧げる時というか、そんな感じの精一杯のお辞儀を見せてくれて、ちょっと感動でした。
STG:ホントですね。ほのぼのしたというか。セナだとわざとらしさがあるとか言う声もありましたけど、それが感じられなかった。それから、1987年にナイジェル・マンセルが勝ったときもそうでしたけど、イギリスの観客は、それはそれは熱狂的ですから。余計に。

羽端:モンツァとはまた違う?
STG:違いますね。モンツァの表彰台の下に集まるファンは、ワインでほろ酔い加減でニコヤカってイメージだけれど、イギリスの場合、ビールで泥酔してなだれ込む、みたいな。もちろん全員じゃないですけど、イギリスの観客はちょっと怖いかも(笑)。

羽端:うん、サッカーでもね。イギリスの観客は悪名高かったりもしますので……(笑)。
STG:フーリガンってやつですね。世界中で、サッカーの試合で死傷事故になるなんて、他に聞いたことがないですからね。

羽端:ニコ(ロズベルク)が無線で指示を受けたことで、2位から3位に格下げされて、チャンピオンシップ・ポイントも、ついにニコとルイスは1点差(※)に。
STG:ですね。そのことでハミルトンは余計にうれしかったのかも。

羽端:路面が濡れてる場合でも、その速さは変わらない。ルイスはこれも、改めて証明しました。
STG:ですね。ただ、雨がもう少しあとで降ってくれた方が、いろいろ面白かったと思いますけどね。スタートしたら、ひたすら乾くだけの展開になっちゃいましたから。

(※レース後、ニコ・ロズベルグが無線の規制違反でペナルティを受け、3位に降格したことで、二人の差は4点差から1点差になったため、内容を修正しました)

(2/2につづく)

Photos by
MERCEDES AMG PETRONAS Formula One Team

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1ルイス・ハミルトン345
2セバスチャン・フェッテル302
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