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2017年7月28日

守るべきは頭かルックスか? — ハンガリーGP木曜記者会見

会場はヘイロー賛成派が多いものの、納得していないドライバーも。両タイプを試したフェッテルの意見は?

木曜日恒例のドライバー記者会見。2部構成の会見パート1には次の3名が参加。

フェルナンド・アロンソ(マクラーレン)
マーカス・エリクソン(ザウバー)
ニコ・フルケンベルグ(ルノー)
セバスチャン・フェッテル(フェラーリ)
パート1に出席したアロンソ、フルケンベルグ、フェッテルのコメントを中心に抜粋して掲載してあります。

フェッテルはフェラーリとの契約状況、フルケンベルグはグランプリ後のテストに参加するロバート・クビツァのF1復帰、また、全員が来年から導入されることが決まったコクピットを覆う”鼻緒”のようなドライバー保護フレームのヘイローの是非についての質問にそれぞれ答えた。

Q.みなさん、2018年から導入されるコクピット保護装置のヘイローについてみなさんの考えを聞かせてください。セバスチャン、ヘイローについてどう思いますか? 2週間前にシルバーストンでテストされた(透明素材の)シールドと比べてどうですか?
セバスチャン・フェッテル(以下、フェッテル):そうだね。視認性の悪さから、僕はシールドが大賛成ってワケじゃないかな。僕はヘイローもテストしたけど、たしか去年のアブダビだったかな、それで確かに慣れる必要はあるけど、少なくとも視界の妨げにはならないし、それが最大の違いだね。いろいろ話題になってるけど、それによってマシンに乗ってる僕らに万が一のことが起きたときの助けになる決定だったってことを理解してほしい。確かにそれを付けるとF1のマシンじゃないって意見は分かるけど、時代は変わるもので、導入すべきかどうかを疑問に思うべきではないだろうね。もしジャスティン・ウィルソンにこれをオファーしていれば彼も使っていただろうし、それを使って彼の命を救うことができていたら僕らはみんなハッピーだよ。時間を戻すことはできないけど、僕らは自分たちを守ることができるものを手にしてるワケだから、それを無視するのは無知だしばかげてる。見た目いついては僕は昔のF1が好きだけど、現行の要素で好きなものもあるからね。僕が言いたいのは、レーシング・カーにはウイングが付いてるけど、F1も1960年後半~70年(初期)までは付いてなかったけど、今では付いてて当たり前になってる。今はほかにもいろんな要素があるし、以前はV12エンジンだったこともあった。僕はその時代に戻してほしいけど、今はもう使えなくなった。全体的に僕らを助けてくれるものだと思うし、それを忘れちゃいけないと思うよ。
※2015年に参戦していたインディカー第15戦ポコノ・レースウェイでおこなわれたレースで他車のマシンのパーツが頭部に直撃し、重傷を負って亡くなった元F1ドライバー。

Q.フェルナンド、280戦をこなしたあなたは今回出席している中でもっとも経験豊富なドライバーですが、あなたはヘイローをどう思っていますか?
フェルナンド・アロンソ(以下、アロンソ):僕はセバスチャンが言ったことすべてに同意するよ。安全が第一だし、このデバイスでFIA(国際自動車連盟)が証明しているようにこの10~15年のあいだに起きてしまった死亡事故を防げるならこのデバイスの導入できて嬉しいし、もし時間を巻き戻して彼らの命を救えるならハッピーだよ。それが僕らが最初にして唯一話さないといけないことだからね。見た目の美しさはその次だよ。正直、僕はそんなに心配してないんだ。F1は色々と変化してきた。僕がデビューした2001年から現在ですら、マシンの見た目はだいぶ変わってるしね。フロントノーズの高さ、コクピットを囲むヘルメット・エリアのプロテクトの高さとかね。40~50年前はF1にシートベルトすらなかったし、当時は(その是非を問う)議論はなかった。僕にとっては疑問はないし、来年どんな頭部保護装置が導入されても満足だよ。個人的には、FIAヘイローを研究して発展させて、一番効果的にドライバーの頭を守れるならウェルカムだよ。

Q.ニコ、あなたは過去にヘイローについてのコメントを保留にしていました。今はどう反応していますか?
ニコ・フルケンベルグ(以下、フルケンベルグ):僕はまだレースを続けるつもりだよ。引退はしない。確かに僕はヘイローやその手の頭部保護装置に大賛成ではなかったね。今もそうだけど、僕が決められることじゃないし、安全面の規則と条件を作るのはFIAだからね。こういうことになったワケだし、僕はそれを受け入れてやっていくよ。

Q.なぜ好きではないか詳しく話していただけますか?
フルケンベルグ:見た目は手を入れる部分があると思うよ。カッコよくはないよね。万が一のとき、危険な事故やアクシデントを防いでくれると思う。マシンの安全性はより高まって来てるし、タイヤは飛ばないようにテザー(ケーブル)でつないであって、それも年々よくなってるからタイヤや重い何かが飛んでくる可能性もかなり低い。だから僕は追加の保護装置が必要かどうか確信が持てないんだ。ほかのあらゆる部分が改善し続けてるワケだし、(ヘイローの装着で)外観がかなり損なわれるからね。

Q.マーカス、あなたのヘイローの印象はどうですか?
マーカス・エリクソン:ポジティブなことだと思うよ。フェルナンドとセバスチャンが言ったように安全性を優先すべきだと思う。FIAは(保護装置の)研究に関していい仕事をしたと思うし、現時点でこれが一番の解決策だったと思う。来年導入することは簡単だと思うよ。将来的に誰かを救ってくれるなら素晴らしいね。僕は去年テストしたけど、取り付けて走ったときは邪魔に感じなかったし、走るときに変化がなかったのはいいことだね。見た目は最高ってワケじゃないけど、慣れると思うよ。F1で何か大きな変化があるときはいつも最初のルックスはイマイチだけど、みんな慣れるし、ヘイローに関しても同じことだと思うよ。

Q.セバスチャン、チームとの将来はどうなりそうですか?
フェッテル:そうだね、まだ契約を結んでないのは確かだけど、現時点での目的は契約書に目を通すことやそれを気にすることじゃなくて、いい結果を残すことだろうしね。夏休み前にまだここでレースはあるしチャンスはある。そのあとはもう少し時間もできるよ。

Q.フェルナンド、オーストラリアでのあなたのアクシデントでヘイローがあった場合、どのような影響があったと思いますか?
アロンソ:FIAの研究からもわかる通り、コクピットから出ることに関して影響はないと思うし、だから僕にとっては状況は変わらなかったと思うよ。(マシンが)宙を舞ってるあいだ、唯一心配だったのは何かがヘルメットにぶつかることだけだった。あのときヘイローがあれば、もう少しケガの心配をしなくて済んだだろうね。もう一回はやりたくないけど、取り付けることには満足してるよ。

Q.セバスチャン、あなたはヘイローについての会議を開き、積極的に話し合っていました。GPDA(ドライバー間の結びつきを強くし、ドライバーの安全を守る有志のF1ドライバーの団体)のディレクターのあなたは、ヘイローが採用されたあとに仲間のドライバーと話をしましたか? あなた個人の意見ではなく、GPDAとしてのスタンスはどうなっているのでしょうか?
フェッテル:そうだね、僕らGPDAのスタンスはすごくシンプルだよ。GPDAはドライバーの意見を聞いて、安全性を向上させることを目指してる。それが僕らの一番の関心だったし、すごくハッキリしてると思う。いずれにしても、1年前には2018年に追加の頭部保護装置を取り付けることに合意してたハズ。それが現在決定になった。僕個人の視点からだけじゃなくて、大多数のドライバーたちは前進したことを評価してくれてると思う。さっきも言ったように見た目に関しては全員を満足させるのは難しいけど、去年試したヘイロー・システムを来年、その次の年と毎年そのまま使うワケじゃないだろうしね。導入1年目の見た目がそんなによくないのは仕方ないことだと思うし、実際はそんなに悪くはないよ。

Q.セバスチャン、フェラーリとの新しい契約が遅れている理由は何でしょう? あなたが契約を結んだというニュースはいつ頃になると思ますか? 契約延長か、それとも別のところと契約を結ぶのでしょうか?
フェッテル:チームがハードワークをこなしてるからだと思うよ。チームとしても僕としても、僕らはほかに今やるべきことがあるからね。だからさっきも言ったように、夏になれば少し時間ができる。そうなれば何週間かレースがなくなるけど、今はマシンの方に取り組むことが重要だから。現時点での優先権はそっちだよ。契約書にサインするのはパパっと済むし、(後回しにしても)問題じゃないよ。

Q.あなたはチームに留まりたいですか?
フェッテル:もちろんね。僕は急いでないし、チームも急いではいないと思ってる。チームとの関係はいいと思うよ。そうじゃなきゃ彼らにそう言われてるだろうしね。だからさっきも言ったように何も問題ないし、何も間違ってないよ。

Q.ニコ、来週ここでF1のテストがおこなわれますが、参加するドライバーの中でも一番のビッグネームはルノーと参加するロバート・クビツァです。来年、もしくは今年の内に彼がチームメイトになる場合、どう思いますか? 現行マシンを走らせるうえで、チームから何かアドバイスするように要請されましたか?
フルケンベルグ:
まず、個人的には彼がアクシデントや苦難を乗り越えて現在のF1のマシンを走らせるチャンスを得られたのは、彼にとって素晴らしいカムバックだと思うよ。アクシデントに遭う前の彼がすごくいいドライバーの一人だったこと、(本来であれば)素晴らしいキャリアになっていたハズだってことをみんな知ってるからね。だからもちろん僕も注目してるよ。僕はその場には立ち会わないけど、彼の仕事ぶりを知りたいね。それでどうなるか、すごく楽しみだよ。チームメイトに関する質問については、正直僕は誰がチームメイトだろうとかなりリラックスしてるよ。チームメイトは常にいるものだし、相手と仲良くやりながら一緒に仕事をする。もちろんライバルな関係でね。でも僕にとってはそれが誰かっていうのはあんまり関係ないよ。だから見守るしかないね。


【翻訳:STINGER】

Photo by
Ferrari S.p.A / FERRARI MEDIA
McLaren Honda/LAT Photographic
PIRELLI / STUDIO COLOMBO
Renault Sport Formula One Team


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