F1/モータースポーツ深堀サイト:山口正己責任編集

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ヒシヒシと思い出す。

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◆M.シューマッハが引退を発表した。聞いてはいたが、鈴鹿が発表の場に選ばれるとは!!

◆あまりに突然すぎて、驚く時間もなかったが、フォトグラファーのジリ・クレネクと、その友人のウルクガングとともに、サーキットに近い友人であり[STINGER-VILLAGE]の住人であるF田さんの家の居候生活初日の夜にヒシヒシと”ミハエル・シューマッハ”という存在を思い出した。

◆真っ先に思い浮かんだのは、今年のヨーロッパGPのバレンシアである。表彰台を見上げた、津川哲アニイの、”表彰台の床が、重さで曲がっていたよ”という一言。

◆F.アロンソ、K.ライコネン、そしてM.シューマッハ。他の誰かではなくてこの3人。その”重み”は、津川さんの言う通りだった。その意見を拝聴したスペインのアユンタメンテ(市役所らしい)近くの露天バールで美味しいタパスに同席したO原カメも、同じ意見だった。

◆現役時代(現役時代って、いまも現役だし–笑)、正直、強すぎるM.シューマッハはあまり好きではなかった。印象に残っているのは、”汚い手を使ってまで勝つ奴”的な、ある意味強すぎるセナ的存在のミハエル・シューマッハだった。しかし、復帰後、その”シューマッハらしさ”姿を消していた。が、だから勝てなくなっていた、という気もする。

◆M.シューマッハは、復帰後、葛藤の中にいたのではないかと思う。ある友人は、”思い出作りで走るのは辞めてほしい”と言った。確かに。往年の(つまりはオレが言う”現役時代”のあんまり好きになれなかった)M.シューマッハを見ている目からすれば、復帰後は、思い出作りに見えなくもない。しかし、である。

◆それはM.シューマッハの人生哲学であって、他の誰にも無関係ではないか、とも思う。見ている人がどう思うか、ということは、副次的なことで、本人の人生(たぶん、復帰に際して、そして今回も、コリーナには相当に相談したと思うが)には無関係、ということだ。

◆ドライバーの”存在”に対する好き嫌いはあるだろうし、シューちゃんの現役時代に、イケスカナイと思っていた立場としては、諸手を挙げてM.シューマッハ\(^o^)/ を唱えるつもりはないけれど、ひとつだけ言えることがある。

◆発表の2時間ほど前、[ROSSO×ROSSO]のオークション出品アイテムにサインをしてもらうために、M.シューマッハが所属するメルセデスの契約フォトグラファーであり、[STINGER]の契約フォトグラファーのジリ・クレネクに、サインをもらう交渉を、パドックのホスピタリティブースの裏手のM.シューマッハの部屋でお願いした。

◆サインをお願いするアイテムは、何せ、普通の写真に始まって、掛軸用に和紙にプリントしたもの、そして白地の扇子まで、ザッと20点である。数点だったら自分でやるが、ここまでの数だと、図々しさでは世界レベルのオレ(←自慢にはならない。単なる迷惑m(_ _)m)でも、気が引ける。

◆ということで、ジリの手助けが必要になったのだが、そのオーダーに対して、”OK、ノープフブレム”とこちらに微笑みかけたシューちゃんの笑顔が、とてつもなく柔和で暖かかったのである。

◆あの笑顔は、2時間後の会見のことを当然のごとく知っている本人のものだった。という”笑顔”の意味を考えたら、ミハエル・シューマッハという人物のおかれた立場を考えて、友人宅で寝られない夜、なのである。

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