11月23日に2025スーパーフォーミュラ最終戦『遥子女王杯2025全日本スーパーフォーミュラ選手権第24戦JAF鈴鹿グランプリ』が行われた。レースは、グランプリの名に相応しいバトルが乱発、36,000人の観客の拍手を浴びた。」
「スーパーフォーミュラ最終戦は、野尻智紀、牧野任祐、岩佐歩夢などキャラが立ったドライバーに海外勢や女性のJUJUも色を添え、天候の変化も話題の最終戦で岩佐のチャンピオンが決まる話題多きレースでした。」
----ええ、でもその一方で、昔話になりますが、星野vs中嶋に、パトレーゼやラフィー、欧州F2王者のジャコメリたちが襲来した1970年代後半の全日本F2全盛期に比べると、“グランプリ”としては線の細さが否めない印象で、F1の味を知ってしまったファンがインパクトを味わえる工夫が必要であることも感じました。
「なかなか手厳しいですな(笑)」
----1970年代後半は、F1の日本グランプリが行われたりして、勝手に『モータースポーツメジャー元年』とぶち上げて期待していたこともありましたので。
「ほう」
----ただ、そうは言っても、レース全体の流れとしては、来年以降に向けて上向きムードも感じられました。
「激しいバトルが何かを期待させましたか」
----ええ、坪井、牧野、太田、岩佐の4人のチャンシオン争いもありましたし。
「岩佐くんが逆転チャンピオンでしたね」
----岩佐歩夢は、佐藤琢磨が校長を務める鈴鹿レーシングスクールの一期生で、ちょうど時代が一巡したと言うか、一区切りして新時代の扉を開けた感じがしました。
「なるほど」
----2026年からF1の規則が大きく変わって新世代になるのに合わせて、そこに向けてスーパーフォーミュラもステップアップして欲しいと言う期待が膨らみました。
「◆大久保さんのお考えを追記願います◆」
----WRCは、ラリージャパンに勝田貴元選手が確実にトップドライバの仲間入りしたこと示す速さを見せてくれました。残念ながら、トップ争い中にクラッシュして上位でのゴールは夢物語になってしまいましたが、期待を持たせてくれました。それを観て、F1も同じポジションに日本人ドライバーがいて欲しいと思いました。
「勝田くんは、残念でしたが、正に期待できるところまで来ていますね。祖父がRACラリーに先鞭をつけ、ラリージャパンの先駆けとなったMASCラリーで道を開いた勝田照夫さん、父の勝田範彦さんが全日本ラリーのチャンピオンという血筋もありますからね」
----要は、いうほど簡単に世界のトップに君臨はできない、と。
「そういうことです」
----う〜ん。期待をかけられるドライバー誕生のために、必要なものは何でしょうか。
↓ 日本の地理的に遠隔地であるというハンデがあります・・・など、大久保さんのご提案などをお願いいたします。
----道はまだまだ厳しい壁が立ちはだかっていますが、是非とも、“そこを目指して欲しいと思います。
「(マイワンダフル・サーキット完)」
「【編集部より】長きにわたり『マイワンダフルサーキット』をご愛読いただきありがとうございました。※次回から、大久保力さんによる新シリーズとして、初心者がよりモーターレーシングを楽しむための企画をお届けいたします。乞うご期待!!」
第百九回(最終回)・了(取材・文:STINGER編集部)
制作:STINGER編集部
(mys@f1-stinger.com)


