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浜島裕英(ブリヂストン)のタイヤ”deep”トーク—Rd4 バーレーン篇

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◆スーパーソフトは0.5秒、ミディアムより速い

浜島裕英モータースポーツタイヤ開発総括責任者(以下浜島) ここには、スーパーソフトとミディアムを持ってきています。タイムですが、アベレージ(巡航)ではコンマ5~6秒差。スーパーソフトの方が速いです。

チームによっては、たとえばマクラーレンとかフェラーリは、その差が1秒くらい、ありそう。……で、フェラーリなんかは、「ハイ・ワーキング・レンジのタイヤは好きじゃない!」とコメントしてます。

それで、今日(金曜日)の時点で、割りと長く走った人(ドライバー)のデータで、ミディアムがだいたい2秒から3秒くらいの「ハーフレース・ディスタンス」。一方のスーパーソフトは、5秒から6秒の「ハーフレース・ディスタンス」ですね。

そして、ここ(バーレーン)の普通のレースですと、(数字は)その半分くらいになります。金曜日の半分くらいですね(タイヤ性能の)”タレ”は。ですから、レース(決勝)では、ミディアムが1.5秒くらいで、スーパーソフトが3秒くらいですか。

—-となると、意外に耐久性のある柔らかいオプションを超ショートスティントで使わなくて済む、ということで、タイヤを選ぶか悩ましいところですね。
浜島
 ここのレースでは、スーパーソフトとミディアムの(各チームの)使い方は、なかなかおもしろいものになると思います。

◆路面温度が高いので、フィールもよくない?

浜島 今日の路面ですが、最初(午前中)は(各チームが)思っていたよりはよかったんだけど、そこからの”改善代”(かいぜんしろ)があまりなかったと、(多くのチームは)いってました。

(その理由の)ひとつは、気温がずーっと高かったというのがあると思います。(フリー走行2の後に予選が行なわれた)GP2レースのドライバーも、温度が下がったら走りやすくなったといってましたので、路面温度の問題かな、と。

たしかに、冬のテストとくらべると、2秒くらい落ちるのかな。冬は(1分)32秒くらいで巡航してたのが、みんな3~4秒くらいですから。

◆タイヤに負担をかけてるのはレッドブル

 浜島 それで、レッドブルは、リヤタイヤ(の消耗)が若干、きびしいですね。リヤ(のグリップ)が落ちて来るという傾向が見えます。これは、どちらのスペックのタイヤでも、ということです。ただ、ミディアムは、あまり(この傾向が)でませんけどね。

ですから、レッドブルは、(レースは)ミディアムで行って、スーパーソフトは短い(スティントで使う)方がいいのかもしれませんね。

トヨタも、ちょっとですが、「リヤに(負担が)来てる」感じです。割りと(摩耗の状態が)キレイなのは、フェラーリ。あと、ブロウン・グランプリもキレイです。

マクラーレンも、キレイになりました、昔と違って(笑)。ウイリアムズは、ちょっと「来て」ますね。思ったよりは(使い方が)ハードです。

◆フェラーリは、タイヤ性能を引きだしてない?

—-そうした「傾向」は、ここ(バーレーン)だけのものです。?
浜島 ではなくて、全般的に、ということですね。レッドブルは、先週の上海でも、リヤは非常にきびしかったので。

—-フェラーリはもう一つ見見えますが。
浜島
 (タイヤの使い方から見ても)フェラーリは、ロングランでは悪くないと思いますよ。ただ、一発(のタイム)が出てないですねえ! ですから、ひょっとしたら、(フェラーリは)Q1で敗退するかもしれない。

—-そんなに厳しい!?
浜島 
逆にいうと、(クルマが)タイヤにやさしすぎて、(走行し始めて)2周目とか3周目での(タイヤの性能の)”おいしい”部分を(クルマが)使い切れてないのかもしれないです。

今年の傾向ですが、特に今日のフリー走行の結果は、ここ数年の(各チームの)オーダーとはまったく違っちゃってマスね。ほとんど”リバース・グリッド”になってますね!(笑)

フェラーリは、 KERS を積むかどうか会議中ですね。どうなりますか。まあマッサは、クルマが速くなるなら何でもやる、操作が多少煩雑になったって!……というタイプのドライバーですから。

            【STINGER / text by Iemura Hiroaki】

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