残り8時間のルマン24時間。駿足ポルシェ健在!!
◆駿足ポルシェ919 HYBRID健在
ルマンが朝を迎えた。
スタートの土曜日15時から15時間。速すぎて持たないと思われていたポルシェ919 HYBRIDがトップ。1台がピットレーンのスピード違反でペナルティを受けているが、その17マーク・ウェバー組も、4位を走っている。
3台体制のポルシェ919 HYBRIDとアウディR18 e-toron quattroは、予選のポルシェ-アウディの序列を崩して入り交じっているが、すべて生き残ってトップ6を分け合っている。
◆アウディR18 e-toron quattroの粘り腰
開幕戦のシルバーストンで、ストレートの驚異的なスピードで度肝を抜いたポルシェ919 HYBRID。長いストレートを持つルマンに照準を合わせた設計思想が注目された。対するアウディR18 e-toron quattroは、スピードで着いていけず、耐久力で勝負、と予測されたが、そうではなかった。
ポルシェ919 HYBRIDのペースに食らいつき、最速ラップは9アウディR18 e-toron quattroの記録した3分17秒台。ポルシェ919 HYBRIDが予選で仰天させた3分16秒台に迫るタイムでポルシェ陣営にプレッシャーをかけ続けている。
トヨタTS040 HYBRIDは、予想通り2台体制で完走狙いのペースしか出せず、苦しい闘いを続けている。ペースは安定しているが、ポルシェ919 HYBRIDとアウディR18 e-toron quattroが、3分17秒台を筆頭に、ベストラップを3分18秒台にそろえているのに対して、最速タイムは、1が3分22秒台、2が3分23秒台。勝負の外のスピードで7番手と8番手にいる。
8アウディR18 e-toron quattroと1トヨタTS040 HYBRIDがそれぞれクラッシュ、修復して復帰している。状況が違ったとはいえ、朝を迎えた段階で5番手にいるアウディは、スローダウンしていたGTクラスのマシンの発見が遅れて追突、ガードレールに激しくノーズをぶつけてフロント部分を大破、接触したガードレールの修復に1時間近い時間を要したにも変わらず、ピットに戻ってあっと言う間にノーズを交換して何事もなかったかのように戦列に戻り、現代ルマンの”壊れてもすぐに直せる設計思想”を再認識させた。
◆ニッサン試練のデビュー戦
FFという奇想天外の思想で登場して注目されたニッサンGT-R LM Nismoは、LMP2以下のスピードに苦戦。新しいマシン思想だけに、トラブルサムのレースを戦っている。
基準タイムが足らずにプロトタイプかーの最後尾である30-31-32番手に降格されてスターとしたが、一時は、16番手までポジションを上げたものの、その後トラブルサムなレースを強いられ、朝を迎えた段階で、満身創痍で、最上位が55台参加の43番手。すでに、真摯にレースを戦っていた松田次生組は戦列を去っている。
童夢のマシンを使うStrakka Dome S103-Nissanは、総合15番手、クラス7位で混戦を戦っている。
◆24時間スプリント
朝を迎えた段階で、ポルシェとアウディのバトルが続き、時には3分20秒を切るタイムのスプリントバトルを展開する中で、トヨタは3分22~23秒でしか走れていない。
しかし、ゴールはまだ8時間も先だ。
◆朝7時(16時間経過)のオーダー
1. 19 ポルシェ919 HYBRID
2. 7アウディR18 e-toron quattro
3. 9 アウディR18 e-toron quattro
4. 17 ポルシェ919 HYBRID
5. 8 アウディR18 e-toron quattro
6. 18 ポルシェ919 HYBRID
7. 2 トヨタTS040 HYBRID
8. 1 トヨタTS040 HYBRID
9. 47 Oreca 05 – Nissan
10. 26 Ligier JS2-Nissan
photo by Nissan Global