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スパ-フランコルシャンの優勝から緊急帰国の笹原右京に訊く!!・2/3

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上昇志向でART Sケニアチームとの一体感を深めている。


その1/3から続く)

スパ-フランコルシャンの優勝から緊急帰国の笹原右京に訊く!!(その2/3)


◆ARTは6時間のミーティングが常識?!

右京東京駅-F.jpg

右京:今年所属しているARTというチームは、とにかくミーティングが長いんです。レースウィークを控えたチームのガレージだけでなく、レースウィークの金曜日も。6時間とかミーティングをやります。中には、1時間は我慢できても、2時間くらいで、”もう限界”と言って席を立っちゃうドライバーもいますけど、ボクは、いまが一番大切なときだし、そういうことが好きなので(笑)。

※右京が今年所属するARTは、フランスのチームである。もともと、フレデリック・バッサーというエンジニアが興したチーム。バッサーは、小林可夢偉や、ロマン・グロジャン、ルイス・ハミルトン、ニコ・フルケンベルグが所属していたF3最強チームのエンジニアであり、チームの気質じたいが、研究熱心。伸び盛りで、もっと伸びたいと思っている右京にピッタリのチームのようだ。

◆チームと同じ上昇志向の意識

フォーミュラ・ルノーのチームとしては、カフマン、コイラネンやフォーテックがトップに君臨していて、右京が所属するARTジュニアチームは、「セカンドグループのトップ」(右京)という。

チームのメンバーの意識は、”彼らにできてボクらにできないことはないだろう。トップになってやろう”という共通認識がある。

右京:ユーロカップシリーズ第3戦のオンガロリンクで、思っていたことがあって提案したら、最初は半信半疑だったけれど、2台のうち1台をこれでやってみようか、ということをやってくれて、それが大当たりして、すごくいいセッティングができたんです。結局レースでは、1レース目はオープニングラップで追突されて、2レース目は、今度はチームが欲張りすぎたセッティングにしてしまったのが外れて、初めて生フォーミュラを観に来ていたお母さんを喜ばせることでできなかったですが、その辺りがトップに対して足らないことであることをレース後のブリーフィングで確認しました。

1981、1983、1987年のワールドチャンピオンであり、ウィリアムズ・ホンダで活躍して日本にも馴染みが深いネルソン・ピケ(そう、先週のロンドンで、フォーミュラE初代チャンピオンに輝いたネルソン・ピケJrの父親)を、ゴードン・マーレイは、たいへん迷惑な男だった、と笑った。「夜中の2時頃、当然こっちが寝ている時に電話をしてきて、”こんなアイデアを思いついたんだ。是非、試してほしい”と言ってくるのが珍しくなかった。本当に迷惑だったけれど(笑)、そこまで本気なら、こっちも一生懸命やらざるをえないよ(笑)」。右京とチームの関係は、まさしくそんなことを思い出させた。

右京:去年の8月ころから、オファーをもらっていて、12月にテストをやったときから、いい感触がありました。デビューは、4月11日、去年2位だったモンツァでのNECシリーズの開幕戦だったのですが、そこでいきなりポールポジョンが取れて優勝できました。

(その3/3につづく)

photp by K-point(コクピットの右京) / [STINGER](インタビュー写真)
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