帰国した右京を直撃– 「いろいろなクルマの違いが楽しくてしょうがない」
鋭い眼光だが、内心は楽しくてしょうがない?!
アラゴンでフォーミュラ・ルノー3.5のテストを終えて帰国した右京は、富士スピードウェイに直行。ルノー・ジャポンが主催するルノー・スポール ジャンボリーのゲストとして、7日のイベントに備えている。
実は、富士スピードウェイを走るのも初めて、そして、箱(市販乗用車)でサーキットを走るのも初めてで、この1週間、右京はフォーミュラ・ルノー3.5から箱車までの違いを楽しんだ。
それもそのはず、右京はこの夏に免許を取ったばかり、市販車の運転といえば、「街中を法定速度で走ることしかやったことがないです」、なのだった。
「最初に乗ったら、なんだか船に乗っているみたいでした(笑)。重さもあるし。でも、それぞれとても楽しいです。富士も初めてなので、富士スピードウェイの2階においてあるプレイステーションでコースを覚えようとしたんですが、プレイステーションのコースの再現性の素晴らしさに感動しました。だれもが乗れるようにしてあることから、動きは実際とは違いますが、走ったことがあるシルバーストンや、ニュルとかモンツァも試してみたんですが、コースの細部まですごくよくできていて感動しました」。
「市販車は重さもあるし、ロールの仕方もすべて違うので、無駄に滑らせずに前に出すことを考えて運転しましたが、とにかく楽しいです。明日も、タクシードライバー(ゲストを助手席に乗せて走る)をやらせていただくので、無理しないで走るようにします(笑)」
◆別格のフォーミュラ・ルノー3.5
これまで乗っていたフォーミュラ・ルノー2.0から、フォーミュラ・ルノー3.5への切り替えはどうだったのだろうか。
「3.5は530馬力ありますから、加速が全然違います。ブレーキもカーボンファイバーで、ダウンフォースも巨大ですし。でも、フォーミュラ・ルノー2.0でやってきたことがすべて役に立ちました。2.0は、ステップアップを考えると最適なカテゴリーだったと改めて思いました」
フォーミュラ・ルノー2.0から3.5というと、よりF1に近いマシンであることを考えると、速度に対する慣れも必要のはずだ。
「たしかに、最初は前回で行く高速コーナーでは勇気がいりますが、イメージは2.0でできていました。カーボンのブレコーキは冷えていると効かないことは分かっていたので、最初の1周は温めることだけを考えて、2周目も、完全に温めることに集中して、最終セクションから全開で行く、というように考えて、その通り走れました。自在に振り回すというような感じで、ドライブをすごく楽しめました」
「DRSの体験も初めてでしたが、どう使うのか、いい勉強になりました。3.5は、パワーやダウンフォースのバランスが非常によく取れていてると思いました。最終的にアタックラップでトラフィックにひっかかったのは悔しかったですが、本当に楽しめました」
富士の仕事を終えた後は、シー分オフを楽しめるのかと思いきや、違った。
「明後日(9日)にヨーロッパに戻ります。ボクがチャンピオンを取ったロータックスグランド大会に、スポンサーをしていただいている方が参加するので、そのお手伝いに行きます」
縦横無尽、東奔西走、世界を股にかけてますます元気な笹原右京である。
photo by ©Dutch Photo Agency