ヤリス、雪と氷の高速ステージで2台完走を目指す
デビュー戦で2位に食い込んだヤリス。モンテカルロは路面が安定せず、タイヤ選択などでラッキーも。
2月9日にWRC第2戦のスウェディッシュ・ラリーが始まる。
注目の一戦は、2月9日木曜日夜、カールスタードのスーパースペシャルステージで幕を開け、金曜日にスウェーデンとノルウェーの国境を跨ぎながら展開、土曜日には、ジャンプの豪快ポイントを消化、日曜日の昼スタートのパワーステージでゴールする331.74kmで雌雄を決する。
開幕戦のモンテで、ヤリ-マティ・ラトバラが”デビューいきなり2位!!”の殊勲を記録したトヨタ・ヤリスに期待が集まっている。
第2戦のラリー・スウェデンは、雪と氷に覆われた高速ステージとして知られ、チーム代表のトミ・マキネンも、エースドライバーのラトバラも3回優勝しているトヨタにとってゲンのいいラリーだが、モンテカルロと大きく違うのは、路面が比較的安定しているところ。
今年は気温が高めで、去年のように雪が少ない可能性があり、そうなるとコンディションは変化するが、気温が下がれば、スペシャルステージはほぼ圧雪路。つまり、タイヤ選択による運不運に左右されることなく、実力通りの結果が出やすい、ということになる。
フィンランドで5日間のテストを行ったTOYOTA GAZOO Racingもそこは心得ていて、『「数多くの学びを得るための復帰初年度」とする位置付けは変えずに、スウェーデンでも2台の完走を目指す』と控えめな表現をしているが、厳しい試練にさらされるかもしれない。
テストを繰り返すヤリス。
トミ・マキネン・チーム代表
「ラリー・モンテカルロの後、雪上テストと日本での計画発表会の出席など、慌ただしく過ごしてきた。我々のパフォーマンスがどのくらいの位置にあるか、ある程度は分かっているため不安は少ないが、ラトバラが初戦で2位を獲得したことで、期待は大きくなっていると思う」
「これまで雪とグラベルで多くのテストを行ない、高速コースでのテストもこなして準備はできている。まだ多くを学ぶ必要があり、ラリー・スウェーデンでもさらに開発を積み重ねていきたい」
ヤリ-マティ・ラトバラ (ヤリスWRC10号車)
「ラリー・スウェーデンは、2008年に最初に勝利したラリーなのでとても良い思い出があるが、当時と状況は異なるだろう。 今年の我々の目標は、開発を着実に続けること」
「モンテカルロでは期待以上の成績を納めることができたが、新しいプロジェクトに取り組んでいるので、ラリー・スウェーデンでも同じ結果を得られるとは思っていない」
「現時点では、スウェーデンは暖かいとのことなので、昨年同様の難しいコンディションになると思うが、気温が下がり雪が増えれば、ベストな走りをお見せできるのではないかと思う」
ユホ・ハンニネン (ヤリスWRC #11号車):
「モンテカルロでは多くを学んだが、ラリー・スウェーデンは違うラリーだが、私が最も多く経験したことのあるラリーのひとつで、タイヤの選択もモンテカルロに比べてシンプルなので楽しみにしている」
photo by GAZOO RACING