トヨタ、WEC合同テストで順調な仕上がり
ゼッケン1がポルシェ、手前のゼッケン7がトヨタTS050 HYBRID。似通ったカラーリングで2017が始まった。
まだまだテスト。本当の力はまだ見えないが、まずはトヨタがリードした。
イタリアのモンツァ・サーキットで行なわれたWECの合同テストで、トヨタTS050 HYBRIDが最速タイムを記録した。
WECプロローグと呼ばれる合同テストには、2017年用のトヨタTS050 HYBRIDの他に、ライバルとなるポルシェ919 HYBRIDも参加、2日目最終日の午前中は、N.ジャニ/A.ロッテラー/N.タンディのポルシェ919 HYBRIDが、1分32秒020でリードしたが、午後に中嶋一貴のドライブする8号車が、午前中の1分32秒500を大きく縮める1分30秒547を記録して、最速。小林可夢偉の7号車も2番手に続いた。
進化の証? 力強いフォルムを見せるトヨタTS050 HYBRID2017バージョン。
また、このテストから、2016スーパーフォーミュラ・チャンピオンの国本雄資がチームに合流し、小林可夢偉/M.コンウェイとともにゼッケン8のステアリングを握り、初めてのモンツアで高い適応を見せた。
TOYOTA GAZOO Racingの2台は、合計649周、3719kmを走破。 7号車の小林とコンウェイは、第2戦スパ6時間から投入予定の低ダウンフォース仕様の最適チューニングも行なった。
トヨタTS050 HYBRIDは、2017年仕様の車両ですでに5回のテストで合計30000km以上を走破、去年、最後の土壇場で取り逃がしたル・マン制覇に向けて、順調な滑りだしを見せた。
とはいえ、まだテスト。トヨタもポルシェも、それぞれ思い思いのプログラムをこなしており、実力はまだみえない。
ちなみに、WECプロローグ(合同テスト)の行われたモンツア・サーキットは、1992年にWSC(世界スポーツカー選手権)の1戦として行われた「モンツア1000kmレース」でトヨタTS010(ジェフ・リース/小河等組)がトヨタにWEC初優勝をもたらした記念すべきサーキット。
2017年WEC開幕戦の舞台は、イギリスのシルバーストーン。4月14日(金)に公式練習が開始され、15日(土)の予選を経て、16日(日)に6時間の決勝レースが行われる。
◆WECモンツアテスト 2日目 午前(9:00〜12:00)結果
1. ① N.ジャニ/A.ロッテラー/N.タンディ ポルシェ919 102 1:32.020
2. ②T.ベルンハルト/A.バンバー/B.ハートレー ポルシェ919 HYBRID 111 1:32.024
3.⑧中嶋一貴/A.デビッドソン/N.ラピエール トヨタ TS050 HYBRID 93 1:32.500
4.⑦小林可夢偉/M.コンウェイ/国本雄資 トヨタ TS050 HYBRID 88 1:32.549
◆WECモンツアテスト 2日目 午後(14:00〜17:00)結果
1.⑧中嶋一貴/A.デビッドソン/N.ラピエール トヨタ TS050 HYBRID 62 1:30.547
2.⑦小林可夢偉/M.コンウェイ/国本雄資 トヨタ TS050 HYBRID 72 1:31.477
3.①N.ジャニ/A.ロッテラー/N.タンディ ポルシェ919 HYBRID 86 1:31.844
4.2②T.ベルンハルト/A.バンバー/B.ハートレー ポルシェ919 HYBRID 81 1:32.066
photo by GAZOO RACING