新居章年 トヨタ(18日予選終了後)
「決勝は決勝で、2台の戦略をあらためて立てる」
◆走りだしてすぐに、このタイヤは「なぜだ?!」
—-予選はヤルノが6位で、そしてティモは、ギヤボックスの交換で5グリッドダウンのペナルティになってしまいました。
新居 いやあ……、昨日はね、ポールポジション狙いますなんていう勢いだったのに、こういう結果で、怒られちゃいますよね(笑)。
—-ただ、今回のタイヤが”使いにくい””性能を掴みにくい”というのは、いろんなチームが感じてたようですよ?
新居 いや、まさにその通りでね! ヤルノにいわせると、走りだしてすぐに(このタイヤは)「バイトがない!」(食いつかない)というわけ。これは、グリップがないというのに等しいんですけど、彼の感覚でいくとね、もう(タイヤの性能は)「走り出してすぐに1コーナーを出たらわかる!」というんですよ。
今回はメルボルンと似ていて、プラクティス3(土曜日午前中のフリー走行3回目)と、そしてクォリファイ(予選)のときですね。あのときも、「なぜだ?!」(これはおかしい!)ということになったんですけど、今日の予選も、同じような感じでした。
ただ、他チームもおそらく、こんな風であったろうとは思ってるんですけどね。そのなかで、ティモは(Q2で)うまくタイムをまとめられずに、ここを突破できず……ということになりました。
またティモは、ちょっとトラブルがあってギヤボックスを換えちゃったので、5グリッド降格というところからのスタートで……。こんな大事な中国グランプリで、残念でしょうがないんですけど。
まあ、なかなかむずかしい予選だった、ということになってしまいましたね、今回は。
—-クォリファイの前に、プライム(ハード)タイヤでも走行してますよね?
新居 はい、でもプライムの方は、オプション(スーパーソフト)とは違って、まあ”想定内”というか、オプションのような問題はなかったですね。
—-タイヤですが、ヤルノのコメントは、路面温度が想定していたものよりも高かったから?
新居 おそらく、そうだと思います。アタックが1周なので、ブリスターがでるまでは行きませんけど、でもヤルノは「スライディングばかりしていた」(滑ってばかりだった)といってますので、グリップが落ちてたわけですね。あとは、(タイヤの性能を)使い切っちゃったのかな、ということも考えられますが。
◆決勝では、戦略を立て直して……
—-明日の決勝に向けては?
新居 まだ(各車の)重量が発表になってませんので、どういう風に来るかはわかりませんが、(各チームとも)いいストラテジーを立ててると思うので、予選の結果とはべつのところで(うちも勝負に)行けるのではないかと思ってます。
—-予報では、雨の降りだしが早まっているようで?
新居 そうですね、某国の予報によると、ここは明日の(午後)3時から雨になる、と。それも、降ったり止んだりではなくて、割りと広い領域でしっかり雨が降るという情報もあります。まあ、降るなら降るで、レースの最初から降ってくれた方がいいんですけどね(笑)。
—-ティモは、降格というペナルティもありますね。
新居 ミッション交換をして、それ(降格)があることもわかっていましたので、その意味でも、Q3まで残って、いい位置を取りたかったんですけどね。
でも、このグリッドならこのグリッドでという戦略もありますので。