中嶋一貴、正式にGO! マシンは赤く塗られる!
我慢の沈黙を守っていた中嶋一貴。いよいよ始動する。
開幕戦まで3週間。ステファンGPが正式に動き出した。ステファンGPのゾラン・ステファノビッチ代表が、19日に明らかにしたところによると、「エンジンに火が入り、テストの準備が整った。中嶋一貴とは正式に契約した」という。
また、セルビアの新聞に、赤いマシンのコクピットに座って手を振る中嶋一貴の写真が掲載された。
赤くペイントされているのは、TF110として、2010年シーズンに向けてTMGがトヨタF1撤退後も開発を進めていたマシン。ステファンGP-S01と呼ばれ、来週、ポルトガルのアルカルベ・サーキットでシェイクダウンを行う予定。テストに向けて、ブリヂストン・タイヤが届けられるのを待っているといわれるが、「2010参加チーム以外にブリヂストン・タイヤが届くことはない」はずで、ステファンGPは参加に向けて、着実に前進したと見られる。
TMGのベンチでテストが繰り返されていたエンジンにも、車載状態で無事に火が入った模様。
風洞で開発が続けられていた高いノーズのTF110のデータは、シミュレーターでも確認されていたと言われる。
中嶋一貴のチームメイトには、1996年ワールドチャンピオンのジャック・ヴィルヌーブが「間もなく決定する」ことも伝えられており、パナソニック・トヨタF1チームで、技術責任者の籍にいたミシュラン・タイヤ・エンジニア出身のパスカル・バセロンもチームにジョイントする。さらに、ニスモからトヨタの東富士研究所に移籍し、パナソニック・トヨタF1チームでサスペンション関係を担当していた永嶋勉エンジニアを始め、60人ほどのTMGチームがステファンGPを動かすことになる模様だ。
[STINGER] / 山口正己