浜島裕英 タイヤ”deep”トーク
・金曜日には話してなかったが、今回の燃費は、BSのデータでは「2.67㎏/ラップ」である。
・ウエイト・ハンディは、コンマ35秒(0.35秒)/10㎏である。
・摩耗に関しては、ソフトもハードも、極論すれば、止まらなくても大丈夫(交換なしでも走れる)というデータが出ている。
・ただし、ソフトはやはり、金曜日に走った結果では、”ささくれ”が出ているチームがあるので、その出方によっては、ハンドリングが非常に悪くなる可能性がある。(摩耗は問題ないが)
・レッドブルは、フロントにかなり”ささくれ”が出ているが、出ている割りにはハンドリングは悪くならなかった、というのがチーム側のコメントだ。
・”ささくれ”が後ろ(リヤタイヤ)に出るドライバーは、ハンドリングが悪くなるというコメントをしている。トロロッソがこれに当たる。
・レッドブルのリヤは、”ささくれ”についてはよくなっている。
・昨日の予選で、ターン15あたりで、ポールシッター(フェッテル)は(タイヤに)フラットスポットをつくったが、ただし、大きなものではなかったので、まったく問題なかった。
・フェラーリのマッサは、タイヤが「暖められない」といっている。同じコメントは、ほかからも出ている。
・プライムとオプションのフィーリングでは、アロンソは、土曜のフリー走行後には「フィーリングとしてはプライムの方がいい」とコメントしていた。
・ただし、統計的に処理してみると、ソフトの方がコンマ4秒(0.4秒)くらい速かった、というデータになっている。
・「フィーリング」というのは、ソフトの方がトレッド面が”軟らかい”ので、その感触を「グリップが悪い」という表現になるドライバーがいる、ということ。
・ハミルトンは、チーム内では不満を述べているようだが、外への(対外的には)コメントでは何も言っていない。
・ただ、ハミルトンはたしかに、「セカンド・ランでソフトは暖められなかった」とはコメントしている。
・昨日のように路面温度が下がっていると、フェラーリがやったように、連続走行でタイムを出した方が有利だったかもしれない。
・マクラーレンは、それをせずに、タイヤを休ませながら走っていたが、この場合は、ふたたび暖めるのがうまく行かないケースもある。
・ストレートでゆっくり走ってしまうと、タイヤの温度は急激に下がる。
・Q2で最速だったクビサ(ルノー)のタイムは、プライム・タイヤで出したものだ。
・ベッテルとアロンソは、ガソリンを抜いた(少なくした)状態での走行は、ほとんどタイムが変わらない。
・クルマを軽くしたときに、”一撃”でタイムを出せたかどうかが、今回の予選の結果になっていると思う。
・今回は、バーレーンに較べると、各チームとも”気前よく”タイヤを使っている。雨の影響もあるが、QF1で2セット使って、QF2で2セット使って、そしてこのあとで雨が降る(セッションが実質的に終わる)という”読み”を各チームは行なっていたようだ。
・路面温度が下がってくると、ハード側のタイヤはキツくなる可能性もある。
・その点から、下位グリッドのチーム(タイヤ選択が可能)は、はじめにハードでスタートしておいて、最終盤に新品のソフトで出て行くという作戦を採ると、ひょっとして効果があるかもしれない。
・仮にの話だが、雨(レインタイヤ)でスタートして、後半に雨が上がった場合、どのタイヤを装着するかは悩みどころだと思う。残りの周回数も考えて、選択することになるのではないか。
・この場合、タイヤが温まらないとしていたチーム/ドライバーは、ソフト(オプション)を使うしかないのではないか。
・路面が”ちょい濡れ”状態で走るのであれば、ソフトの方が明らかに、作動性はいいし、グリップもいい。