ホットライン2010 round 6 モナコGP 2/2
◆クレバーなのか、あまりにセコいのか!?
羽端: ところで、”シュー先生”は、また、何かやらかしましたね?(笑)
[STG] 思わず、”さすが!!”と叫んじゃいました(笑)。
羽端: そりゃ、ルールには書いてないとはいってもね、そのルールを支えるところの「精神」というのがあるわけで・・・。
[STG] その精神をも越えちゃうからこそ「帝王」と呼ばれる(笑)。
羽端: それと、明文化されてるという説もありますよ。「セーフティ・カー先導でレースが終了する際は、セーフティ・カーはファイナル・ラップの最後にピットレーンに入り、マシンはオーバーテイクなしでチェッカーを受ける」という、スポーティング規則第40.13条があるのだそうで。
[STG] それが問題になってペナルティだ、異議申し立てだ、となったようですね。
羽端: アロンソは、前が遅いので、セーフティ・カーが逃げたら抜いてもいいかと、チームに訊いたら、それはよせと、チームから止められたと言ってた。
[STG] メルセデスとフェラーリは規則の受け取り方が違った、ということでしょうね
羽端: 私は、レースなんだからなんでもやっていい!・・・とは、思わないです。そして、王者、強者だからこそ、「品格」もあるべきと思います。
[STG] では質問です。子鹿を食っちゃうライオンは、品格があるのでしょうか(笑)。その残骸を漁るハイエナは品格がないような気もするけど。
羽端: 相互に了解してるというのと、誰も気づかないような”抜け穴”を探すというのとは違う。子鹿は、ライオンにとっては食糧であると、鹿の家族も知ってる。そして、ライオンは、あくまで”一食分”しか狩りはしない。
[STG] 一食なら許される、というのもどうかなぁ。このへんは永遠の平行線?(笑)
羽端: まあ、ほんとの「戦争」にも、実はルールがあるので。・・・それと、今回のは、そもそも、セコ過ぎ!(笑)あれで何ポイントか上積みされるとしても、「勇者」のやることじゃないと思う!
[STG] 私も同感です。が、仮にそうだったとして、過去にちゃんと年間ポイントを剥奪されたりしています。外野の凡人、特によくも悪くも平和なわれわれ日本人とは違う感覚があるということだけは、視点として持っていてほしいと思います。
羽端: 今回も、ちゃんと罰を受けてるから、それでいいじゃないかといえば、いいんですが。でも、ファンを減らすと思うな、アレを”よし”とすると・・・。あ、ちゃんとペナルティになってるか(笑)。
[STG] いいたいのはそこではなくて、”そういうこともある”ということなんです。ライオンが子鹿を食う、ということを”悪”とみて否定するのではなくて、善し悪しではなくて”ある”と。そうして見ていると、別のことも見えてくるかも。ボクシングでサミングはいけないが、クリンチ中のレバーブローはいい、という解釈、日本人の私にはどっちもセコイやり方に見えますけどね(笑)。
羽端: レバーブローは、そもそも攻撃として認められている。クリンチ中に”当たって”しまっても、それはしょうがないという解釈でしょう。
[STG] という”解釈”ですね。だが許されるのではなくて、そういう解釈が存在する、ということをいいたいわけです。M.シューマッハを擁護ないし、F.アロンソのような武士が勝つことを望みます。が、時として、ライオンが子鹿を食うこともある、ってことをいいたいわけです。
羽端: サイド・バイ・サイドでコーナーに入って、双方とも相手にラインを与えつつのコーナリングになったけど、たまたま、絡んじゃった・・・みたいなもの。でも、サミングは、状況の如何を問わず、禁止されている。
でもなあ、”シュー先生”は「復活」したんで、来年もまた走りたい、めざすは年間チャンプだそうですが・・・。
[STG] そりゃ当然でしょう。やるからには。
羽端: でも、”先生”と一緒にレースしたいと思うのは、あの世界広しといえども、ロス・ブロウンくらいなのでは?
[STG] いや、契約金を払えるなら、そしてM.シューマッハが納得するチームなら、それがいやというチームばかりではない気がします。勝ちは勝ち、悪いイメージはM.シューマッハが持っていくものだし。
羽端: フッフッフ、頑張れ、レッドブル! 来年も、シューの野望を打ち砕け!(笑) あ、来年は、政治力で、レッドブルのシートをゲットしてたりして!?(笑)
[STG] それはありかも。ちなみに、トヨタかホンダだったら、どうだったと思います? いくら金を積んでも彼は乗らなかったでしょうね。
羽端: それは?
[STG] 勝ちたい、という意識のプライオリティ(優先順位)が一番じゃなかったから。やってる方々がサラリーマンで、チームのことより自分の保身を考えているようじゃ、F1では逆立ちしても勝てない。M.シューマッハのプライオリティは、やり方がどうであれ、”勝つこと”であって、お金やその他のプライオリティは、どう見ても二番目以降、いやM.シューマッハに限らず、勝負しているなら全員がそうだと思います。商売はお上手、でも勝負は別、ってことだと思います。
たぶん。F1の世界をちゃんとした専門家が見に来れば、いろいろ参考になると思います。ニュルブルクリンクあたりで、総合19番手なのに”クラス優勝!!”と喜んでいる場合じゃないと思います。いつまで井の中の蛙でいるんだか、いや、独り言です(笑)。