小林可夢偉 日曜日(決勝後)会見全録 トルコGP
走行ラインを外れて路面が汚れ、グリップの低い”ダーティサイド”。ダッシュに不利なそちら側のグリッドからスタートした可夢偉は、斜め後ろのスーティルに抜かれて11番手でレースを始めた。途中、フェラーリのF.アロンソに追いつき、チャンピオンとのバトルを展開、S.フェッテルのリタイアで10位を手に入れた。しかし、アロンソを追った無理がたたってタイヤを傷め、苦しい後半戦。タイヤは、限界まで磨耗していた。
◆右フロントのタイヤは、ワイヤが剥き出しに!
可夢偉 ぼく、ブエミに抜かれたから、あ、もう終わったなって思って。あれ、ブエミは何で(あんなところにいた)?
—-ブエミは、周回遅れだった。
可夢偉 え、周回遅れに(ぼくは)抜かれたんですか!? アホや!(笑)
—-どのへんから、自分がどこにいるかがわからなくなった?
可夢偉 よくわからなかったんですよね。とりあえず、タイヤが(大変で)、ワイヤが見えていた。
—-最後の方で?
可夢偉 そう! 残り5周くらい。・・・で、ペース落として、とりあえず、クルマを”持って帰る”しかないな、と思って。
—-最後の2周くらいが、すごく遅くなっていたのは、そのせい?
可夢偉 (頷いて)ヤバいですよ!(笑)
◆タイヤを早めに交換しすぎた?
—-タイヤ交換のピットインは、他車より早く入りましたよね?
可夢偉 そう、それで、すっごく 前のF.アロンソを追いかけて、それで(タイヤが)こういう結果になった。まあ、ポイント取れたから、まだいいですけど。
ちょっと最初は、みんなについていくためにプッシュしすぎて・・・(タイヤを傷めてしまった)。しょうがないですけど。
—-タイヤ交換の、あのタイミング(58周レースの10周目)は、予定通り?
可夢偉 一応、ね!
—-それは、前が詰まったから?
可夢偉 そうそう、そうそう。
—-序盤に、スーティルに抜かれたのは、1コーナー?
可夢偉 1コーナーでしたっけ? ぼく、わかんないッス。
◆ポイントは、嬉しい!
—-でも、「1点」! 嬉しいね?
可夢偉 とりあえず!(笑)
—-トップテンは意識していた?
可夢偉 そんなに、あんまり、考えてなかった。
—-スタートはどうだった?
可夢偉 スタートは、普通・・・。
—-グリッドだけど、GP2のラバーが付いてたから、偶数でも、そんなに悪くなかったのでは?
可夢偉 そうですね。
—-ポイント獲得については?
可夢偉 まあ、とりあえず、このチームの初めてのポイントということで。でも、ここ三戦、ずっとポイント圏内を走っていて、(この獲得で)ちゃんと走れば取れるということが”見えた”んで、それが一番大事ですよね。
◆BSサイドの”警告”通りに・・・
—-ワイヤというのは、カーカス? フロントですか?
可夢偉 フロントの右。
—-ブリヂストンの浜島さんが、タイヤをあまり長く使うときびしいってコメントしてたけど?
可夢偉 かなり、キツいですね。あと2〜3周行ったら死んでますよ(笑)。
—-じゃあ、後ろから来たブエミには、もう抵抗しない、と?
可夢偉 抵抗しようとしたんですけど(笑)できなかったです。
—-最後の段階で、チームからの指示は?
可夢偉 まあ、とりあえず、「闘え!」でした(笑)。
—-タイヤの状況は、無線で伝えた?
可夢偉 いいえ。伝えても、どうしようもない。(伝えた結果)「帰ってこい」とかいわれたら・・・(嫌だし)(笑)。
—-そのタイヤの状態で、一番キツいのは、ターン8?
可夢偉 そうですね。
—-疲れた?
可夢偉 そうでもない。(レースが)長いとも思いませんでした。