波紋を呼ぶ?! L.ハミルトンのペナルティ
マクラーレンのL.ハミルトンは、完璧な走りで、明日13日の正午にスタートするカナダGPのポールポジションを奪った。
しかし、ギリギリの燃料でゴールラインを横切り、クーリングラップを回れずにコース上にマシンを停めた。ガス欠ではそれ以上走れず、結果として規定時間を超えたカドで1万ユーロのペナルティが課せられた。
ペナルティを受けたマクラーレンの行為に対して、二つの意見がある。L.ハミルトンがマシンの上に立ち上がったり、後ろからマシンを押したりする面白い場面を見られてよかった、と喜ぶ声に対して、「1万ドル払えば済むなら、これから誰も1周できる燃料を残さなくなる」、という意見だ。
ブリヂストンのデータでは、カナダGPのジル・ヴィルヌーブ・サーキットのフュエルエフェクト(重量がタイムに与える影響)は、10kgあたり0.25秒。1周するためには、約2kgの燃料が必要だから、計算上では、0.05秒速く走ることができる勘定になる。コースによっては、より大きな短縮が可能だからだ。
どちらが正しいかは置いておくとして、前回のトルコGPのレッドブルのアクシデントにしても、”話題が増えた”という意味では、F1を気になる存在にした。
レッドブルの二人の”内戦”が始まった(チームも二人も”解決した”と言っているが)ところに、今年初めて、レッドブルではないチーム(L.ハミルトンとマクラーレン)がポールポジションを奪った。”変化”が好きなファンにとって、ペナルティがあっても、レースを見たくなる素材としては、歓迎されることに違いない。
[STINGER] / 山口正己