ザウバー、喜びの声(1/4) 「すごいとしかいいようがない」(ザウバー代表)
可夢偉を讃えるP.ザウバー代表。左で微笑むのは、トレーナーのヨセフ・レーベラー。
ヨーロッパGPで小林可夢偉が素晴らしい奴約をしたのを受けて、ザウバー・チームは6月30日、レースを振り返るコメントを世界各国のメディアに発信し
た。以下、ザウバーから届いたリリース全文である。
2010年6月30日 ヒンビル
ペーター・ザウバーのチームはヨーロッパGPで6ポイントを獲得する素晴らしい活躍を演じた。ザウバー代表とテクニカルディレクターのジェームス・キー、
果敢なドライビングを披露した小林可夢韋、ペドロ・デ・ラ・ロサがバレンシアでのレースぶりを振り返った。
◆その1 ペーター・ザウバー(チーム代表)
「すごいとしかいいようがない」
—-小林可夢韋の活躍についてお話し下さい。
ペーター・ザウバー(以下、ザウバー) すごい、としか言いようがない。もちろん終盤に見せた2回の追越しには興奮させられたけれど、それ以上に素晴ら
しかったのは可夢韋がハードタイヤで長い距離を走り抜いたことだ。ときどき誰よりも速いタイムをマークしながらも、タイヤの面倒も見ていた。しかも安定し
た走行を続け、ジェンソン・バトンをプレッシャーがかけられる位置まで近づかせなかった。新人をチームに迎えるのにはリスクが伴うものだが、この日曜の結
果は私たちの判断が間違っていなかったことを証明している。
—-小林可夢韋がフェルナンド・アロンソに攻勢をしかけた時は、どんなことを考えていましたか?
ザウバー: とにかくいい結果を望むばかりだった。アロンソを抜きにかかった時、可夢韋は9番手だった。つまり、喉から手が出るほど欲しかったポイントを賭けて勝負に
出たわけだ。上手く抜き去った時、それからセバスチャン・ブエミまで交わしてしまった時は、私も皆と同じように大喜びしていた。
–—今回の成績には、マシンの進歩も関係しているのでしょうか?
ザウバー:
ドライバーとマシンの力が揃わなければ、あのようなタイムは出せない。C29は高いポテンシャルを秘めているのだが、エンジニアとドライバーが必ずしもそ
れを上手く引き出せるとは限らなかった。バレンシアの予選タイムと決勝でのペースを比べても、どうすればああいう結果になるのか、理解できないというのが
本音だ。