イギリスGPメモ
2010年シーズンの折り返し地点となる、第10戦イギリスGPで、チームとドライバーは、改修された新しいサーキットに挑むことになる。
サーキット改修は、観客に新しい体験を味わってもらうことを目的としている。
今回の改修では、クラブとブルックランド(ターン9と16)をつないでいたストレート部分が改修され、コースの距離は2009年のものよりも800mも延長された。サーキットの延長で、ラップタイムは昨年よりも4秒遅くなっている(昨年のファステスト・ラップは、レッドブル・レーシングのセバスチャン・フェッテルが記録した1:20.735)。ただし、今回の改修の目的は、オーバーテイクを増やすことで、高速サーキットというキャラクターは変わっていない。
シルバーストンは、マゴッツやベケッツといった高速コーナーが複数レイアウトされた、F1で最も速いサーキットの一つ。近年のドライバーのお気に入りのサーキットとして知られている。
ドライバーズ・タイトルを争うトップ5は、わずか29ポイントの中に入っていて、そのうちの4人はこれまでのレースでそれぞれ2勝を挙げている。
◆レース日程・サーキット
開催地: イギリス/シルバーストン・サーキット
全長: 5.901km
周回数: 52周
レース距離: 306.747km
決勝開催日: 7月11日
◆2009年との違い
ターン9と16の間を改修。
アスファルト製のランオフエリアをターン3、10〜16、18に追加。
ターン18の出口にあるランオフエリアを拡大。
ターン7、13、15〜17の出口の縁石に、幅2mの人工芝を追加。
ターン2、3、8、9、13、14にはエイペックスにさらに高い縁石を追加。
◆イギリスGPで勝ったイギリス人ドライバー
イギリスGPを勝利したイギリス出身のドライバーは12人。
1.スターリング・モス (1955年/メルセデス)
2.トニー・ブルックス (1957年/ヴァンウォール)
3.ピーター・コリンズ (1958年/フェラーリ)
4.ジム・クラーク (1962年、1967年/共にロータス)
5.ジャッキー・スチュワート(1969年/マトラ 1971年/ティレル)
6.ジェームス・ハント (1977年/マクラーレン)
7.ジョン・ワトソン (1981年/マクラーレン)
8.ナイジェル・マンセル(1986年、1991年/共にウィリアムズ)
9.デーモン・ヒル (1994年/ウィリアムズ)
10.ジョニー・ハーバート (1995年/ベネトン)
11.デビッド・クルサード (1999-2000年/マクラーレン)
12.ルイス・ハミルトン (2008年/マクラーレン)
◆歴史
イギリスGPは、F1でもっとも歴史が深いレースの一つで、これまで3つの開催地で開催された(シルバーストンで43回、ブランズ・ハッチで12回、エイントリーで5回)。
シルバーストンで最初のレースが行なわれたのは1948年。ただし、F1のサーキットとして使われるようになったのは、1950年で、5月13日に記念すべき第1回目のF1GPが開催された。1987年には、ホンダ・エンジンが1-4位を独占し、日本のレース界の歴史にとって画期的な記録となった。
イギリスGPは今年、記念すべき60回目の開催を迎える。