[INDY] 第10戦 トロント 予選
ジャスティン・ウィルソンがキャリア初のポール・ポジションを獲得。
IZODインディカー・シリーズは国境を越え、カナダへとやってきた。第10、第11戦はカナダ2連戦。まずはトロントのストリート・レースである。オンタリオ湖畔に設定される市街地コースは路面がバンピーでグリップが低く、ドライバーには高度なテクニックと、強靭な体力が求められる。
合計3回のプラクティスの後に行われた予選ファイナル・ステージに進出した6人の中からポール・ポジションを獲得したのは、ジャスティン・ウィルソン (Dreyer & Reinbold Racing)だった。コースレコードとなる1分00秒2710をマークし、見事にキャリア初のポールポジション獲得となった。
佐藤琢磨(KV Racing Technology)は、プラクティス1回目でのベストラップが23番手とトロントでは出足が悪く、2回目が21番手、3回目が16番手とコースへの習熟、マシンセッティングともに苦戦を強いられた。しかし、予選に向け戦闘力を大きく向上させ、アタック1周目にトップに立ってみせた。ところが、その後すぐにギヤボックスにトラブルが発生。牽引されてピットに戻ったため最速2ラップを剥奪されるペナルティを受けて予選18位となり、第2ステージ進出を逃した。
武藤英紀(Newman/Haas Racing)もバンピーな路面にマシンセッティングを合わせていくことができず、走行初日のプラクティス2回目にアクシデントを起こした。予選でのベストタイムは1分02秒1453で、スターティンググリッドは22番手と決まった。
コメント
佐藤琢磨(18番手)
「トロントは非常に難しいコースで、3回のプラクティスを走っても、まだ走り足りないと感じています。そうした中でもマシンをセッションごとに向上させ、予選に向けさらによくすることができました。それだけにギアボックスのトラブルは残念でした。コース上でストップしてしまい、牽引されてピットに戻ったことで我々はペナルティとして最速タイムともう1周のベストタイムを抹消され、予選第2ステージに進むことができませんでした。明日のウオームアップでは、レースに向けたマシンセッティングを確認します。トロントのレースは荒れると聞いているので、粘り強くゴールまで走りきり、好結果をつかみたいと考えています」。
武藤英紀(22番手)
「ブレーキングでのマシンの挙動が安定せず、その改善がうまくいかずにいます。路面の凹凸の影響を受けたマシンはバランスを崩しやすく、さらに予選では早い段階でタイヤを傷めてしまいました。チームメートのグレアム・レイホールともども、我々のマシンはセッティングで何かが足りていません。それが何なのか、発見しないとなりません。予選に比べれば、決勝用のマシンの方がいいものにはなるでしょう。明日は後方グリッドからのスタートとなるので、作戦面ではギャンブルに出ることもありえます。それに成功すれば上位で戦うことも可能になると思います」。
順位 No. ドライバー チーム タイム
1 22 ジャスティン・ウィルソン Dreyer&Reinbold Racing 01:00.2710
2 12 ウィル・パワー Team Penske 01:00.4563
3 3 エリオ・カストロネベス Team Penske 01:00.8159
4 37 ライアン・ハンターレイ Andretti Autosport 01:00.8397
5 10 ダリオ・フランキッティ Chip Ganassi Racing 01:00.9477
18 5 佐藤琢磨 KV Racing Technology 01:01.8130
22 6 武藤英紀 Newman/Haas Racing 01:02.1453