ハンガリーGP 金曜記者会見1/2
金曜日恒例の記者会見。今回はチーム代表の回。エリック・ブーリエ(ルノー)、ステファノ・ドメニカリ(フェラーリ)、クリスチャン・ホーナー(レッドブル)、 コリン・コレス(HRT)が出席。
Q.まずは今日のフリー走行について報告してもらえますか?
コーリン・コレス(以下、コレス) トラブルもあったけれど、プログラムをこなすことができた。(山本)左近はブルーノ(・セナ)とほぼおなじタイムで走っていたから、明日が楽しみだ。金曜は以前から決勝、予選に比べて良くないので、今回はいいレースができそうだ。
エリック・ブーリエ(以下、ブーリエ) 今日は予定どおりで、2種類のパーツを直接比較した。午後にはヴィタリー(・ペトロフ)が非常に良いタイムを出していた。ロバート(・クビツァ)は違う条件で走っていたので、現状には満足している。
ステファノ・ドメニカリ(以下、ドメニカリ) 今日はいろいろと忙しかった。1回目は夏のインターバルが迫っているので、後半戦に向けていろいろなパーツをテストし、それから今回のレースに備えたのだが、結果は悪くなかった。しかしレッドブルが素晴らしい状態なので、どうなるか、まず明日の予選を見て判断したい。
クリスチャン・ホーナー(以下、ホーナー) まずオンガロリンク25周年のお祝いを言いたい。たいしたものだ。今日は順調にプログラムをこなし、大きな問題もなかった。ドライバーは二人ともマシンの状態にほぼ満足している。路面の状態は急速に改善され、タイムも1年前より速くなっている。たぶん涼しかったことも関係しているだろう。二人とも、それぞれ違うセッティングを試しており、そのデータも収拾できた。
Q.トルコGPのレッドブル、前回のフェラーリを比較して、チーム運営についていろいろな意見があると思いますが?
ホーナー: 善し悪しは別にして、イスタンブールでは二人のドライバーを自由に走らせた。先週はステファノが居心地の悪い思いをしたわけだが、起ってしまったことは仕方がない。私たちもシルバーストンではフロント・ウイングの件であれこれ言われた。できるかぎり二人のドライバーを平等に扱おうとはしているのだが…。
ドメニカーリ: それはウチも同じだ。ドライバーについて言うなら、ナンバー1とナンバー2を作ることに何の問題もないと思う。私たちはF1をチームで争うスポーツと考えている。個性の強い人間を二人走らせているわけだから、チームがしっかり指揮を執るのは当然だろう。すべてFIAの世界モータースポーツ評議会で決まることだから、ここでは多くを語れてない。当面はハンガリーのレースに集中するだけだ。
Q.あなたのところはどうですか?
ブーリエ: ベテランとルーキーの組合せなので、上手くいっている。時には互角の走りをすることもあるが、やはり差があるから、わざわざ指示を出す必要もない。
Q.あなたの方針は?
コレス: ウチはドライバーが4人いて、全員をつかうつもりだ。クリスチャン・クリエンがまた走る可能性もある。
Q.チーム・オーダーに賛成か反対か、聞かせて下さい。
コレス: まずチームの利益が優先されるべきだろう。ウチは特に変っているが、チームによって、それぞれ事情があって、一概に何が正しいとは言えないと思う。
ブーリエ: 私もコリンの意見に賛成で、チームのことを第一に考えるのは当然だと思う。自分のチームのドライバーがフロントローに並んでいたり、レースで1〜2位を走行している場合は、たいへん深刻な問題になる。はっきりチーム・オーダーを敷くことはなくても、常識的に考えてどうするかということは明らかだろう。
ドメニカリ: さっきも言ったとおり、審議中なので多くは言えないが、チームの利益は重要だ。現行の規則がきれいごとだという意見が主流になれば、変更も検討されるだろう。
ホーナー: チーム・オーダーの定義をどうするか、とういこともあって難しい問題だ。とりあえず、賛成反対は別にして、今の規則ははっきりしている。だから、今回のことはフェラーリとFIAの問題だろう。いずれにせよ、結論が出されなければならない。規則にはかならず理由があるのだから、それが守られないようでは困る。少なくとも今はチーム・オーダーが禁止されているわけだから、それに則った判断がくだされるべきだと思う。
Q.続いてフレキシブル・フロント・ウイングについて、意見をお願いします。
コレス: ウチは持っていない。欲しいものだけどね。
ブーリエ: FIAはその合法性に疑問を投げかけることで、すでに方針を明らかにしている。まずはレギュレーションを明快にすることが重要だろう。
ドメニカリ: これはどんな意見を持っているかではなく、主催者が信頼できるかどうかの問題だ。検討されているところで、その結論を待つしかない。
ホーナー: ステファノの言うとおり、テストの結果しだいだと思う。今年はこれまでにも変化する車高やサスペンション、ディヒューザーなどが取り沙汰されてきた。フロント・ウイングの件もそうで、万能薬のようなものは存在せず、すべてマシン全体の設計思想に関わってくる。私たちのマシンは合格したので、ホッとしている。こういう問題は、時としてライバル・チームが引き起こすものだが…。
ハンガリーGP 金曜記者会見2/2に続く。