[INDY]第13戦 インフィニオン 決勝
ウィル・パワーがポール・トゥ・ウインで今シーズン5勝目。マリオ・アンドレッティ・トロフィーを受賞。武藤英紀は17位、佐藤琢磨は18位でロードコース最終戦を終える。
インディ・グランプリ・オブ・ソノマの決勝日は、カリフォルニアならではの青々とした快晴に恵まれた。全長2.303マイルのアップダウンに富んだサーキットで行われた75周にわたる激しいファイトは、ポール・ポジションからスタートしたポイントリーダー、ウィル・パワー(Team Penske)が主導権を譲ることなく逃げ切り、今季5勝目を飾った。表彰式でパワーはIZODインディカー・シリーズの初代ロードコース・チャンピオンとして、マリオ・アンドレッティから彼の名前が冠せれたトロフィーを手渡された。
パワーは他を圧倒する5勝目をマーク。フランキッティに対するポイントリードを第12戦終了時点の41点から59点へと大きく広げることに成功した。年間ランキング3位につけるディクソンはパワーと95点差、2位のフランキッティとは36点差となった。
武藤英紀(Newman/Haas Racing)は予選14位から17位。佐藤琢磨(KV Racing Technology)は予選17位から18位でレースを終えた。どちらのドライバーもトップ10入りが十分に可能な戦いぶりを見せていたが、武藤は序盤にタイヤトラブルが発生して遅れた上に、ゴール前に他車と接触してスピンに陥ったため、ばん回していた順位を再び下げてしまった。
佐藤はオーバーテイクを重ねて10番手までポジションアップしたが、ゴールを目前に控えてタイヤにエア漏れのトラブルが発生した影響で、マシンバランスが一気に崩れて他車と接触。完全にパンクしたタイヤを交換するためにピットストップを行い、順位を8つ落としてのゴールとなった。
2010年のIZODインディカー・シリーズにおけるロードレースは、今回が最後となる。残る4戦はすべて全長1.5マイルの高速オーバルでのレースとなる。
武藤英紀(17位)
「スタート時のマシンはハンドリングもよかったのですが、15〜16周もするとフロントタイヤのグリップがなくなり、ペースが落ちた上、まっすぐ走るのも大変な状況になっていました。タイヤマネジメントがうまくいきませんでした。レース終盤にはアレックス・タグリアーニ(FAZZT Race Team)と接触があり、さらにはマリオ・モラレス(KV Racing Technology)ともぶつかってスピンし、ポジションを落としてしまいました。マシンはトップ10入りができる仕上がりだっただけに、悔しいレースとなりました。次のシカゴランドからはオーバルでの連戦なので、気持ちを切り替えて攻めのレースをしたいと思います」。
佐藤琢磨(18位)
「決勝日のウオームアップを走っても、まだマシンがうまく仕上がっていなかったのですが、レースではかなりのオーバーテイクもできて、トップ10までポジションを上げることができました。しかし、最後はスローパンクが起きていたのか、何かメカニカルなトラブルが発生していたのか、マシンのフロントが上がった状態でペースが大幅に落ち、他車と接触してしまいました。今年のロードレースはこれが最後となりますが、思い描いていた結果を残せませんでした。しかし、ロードレースで得た多くの経験を生かして、残されたオーバルでの4戦を戦いたいと思います」。
決勝
順位 No. ドライバー チーム タイム/差
1 12 ウィル・パワー Team Penske 01:52:34.1915
2 9 スコット・ディクソン Chip Ganassi Racing +0.7432
3 10 ダリオ・フランキッティ Chip Ganassi Racing +6.6132
4 6 ライアン・ブリスコー Team Penske +7.8607
5 3 エリオ・カストロネベス Team Penske +10.4594
17 06 武藤英紀 Newman/Haas Racing +1Lap
18 5 佐藤琢磨 KV Racing Technology +7.3222