山本左近 木曜日会見全録 ベルギーGP
◆今年は最後まで走れる!
—-どんな夏休みでしたか?
山本左近(以下、左近):2週間、日本に戻っていました。凄く暑かったので、その中でトレーニングができて、シンガポールに向けて(トレーニングになって)、いい準備になったと思います。
—-どんなトレーニングを?
左近:走ったり、近所でサイクリングに行ったり。あとは、メディアの取材やPRをしたり、合間に海に行ったり、忙しいといえば忙しかったけれど、リラックスもできて、充実した夏休みでした。実家の近くに浜名湖という湖があって(笑)、鰻も食べたし。
—-リフレッシュできましたか?
左近:ええ! ボクが今年、F1のレースに戻ることができたことを喜んでくれたり、夏休みに帰ってくることを喜んでくれた友達も多くて、トレーニングやPRでやらなければならないことも多かったけれど、友達、家族と一緒に過ごすことで、プライベートな時間ももてたので、本当にいい夏休みでした。
—-シーズン途中でレギュラードライバーになれたということについては、どんな気分ですか?
左近:イギリスGPのチャンスをつかんで、常に前進していればチャンスが来ると思っていたので、そういう意味では驚きというのは無いんですけど、フルで乗るというのは、とても、珍しいチャンスと思うので、残りのシーズンを一戦一戦、フルに戦って、全力を尽くしたいと思います。
—-今年は、いつまで走れそうなんですか?
左近:最後まで走ります。
—-交代ではなく?
左近:です。ハンガリーが終わった時点で決まっていました。
—-全戦乗ることに決まってから、トレーニングに力が入ったとか。
左近:それは変わらないです。
—-知らないサーキットは?
左近:アブダビ、シンガポール、韓国ですね。
—-継続して乗れると正式にアナウンスできたのは、ハンガリーの直後ですね。チームメイトは、B.セナですか?
左近:と思います。
—-聞いたのは、コリン・コレス代表本人から?
左近:コリンからもマネージャーからも聞いています。
—-これまでは、1戦1戦、乗るかどうか分からない状況から、今後は、全戦乗ることになった。アプローチの仕方など違いますか?
左近:特に変わることはないですね。集中して1戦1戦やることに変わりないですし、できることは限られているので、できる範囲の中で、自分たちができることに全力を尽くす、というのが現状ですから。とにかくプッシュしていかなければならないですね。
—-クルマ的には?
左近:少しずつ改良されていくと思います。大幅に、”Bスペック”のようなものはこないので苦しいと思いますが、今回は、チャンスと思うので、夏休み明けの最初のレースを大事に戦いたいと思います。
—-チャンスというのは? アップデイトが入るとか?
左近:もちろん、小さなアップデイトもありますが、サーキットがダウンフォースレベル的に、ハンガリーのような(低速)コースより、チャンスがあると思います。
◆ヴァージン、ロータスといい勝負ができそう
—-ここと鈴鹿が似ていますか?
左近:モンツァも悪くないと思います。行ってみないと分からないですが。
—-スパ-フランコルシャンの経験は?
左近:最近でいえば、2007年のスパイカーと2008年のGP2ですね。
—-スパ-フランコルシャンは好きですか?
左近:好きですね。高速コーナーがチャレンジングなことと、オー・ルージュは今はスリックタイヤでは全開なので、チャレンジングということはないですが、天候がころころ変わりやすいこともあってて、いろんなことに対応しなければならないし、ボクたちのような(ギリギリの)状態で戦っていると、不安定な要素がレースに加わって来た方が前にいけるチャンスが増えるので、楽しみにしています。
—-うまくプログラムを進めて、予選と決勝に進みたいです。
左近:ですね。天候が代わって予定通りのプログラムでは進みにくいですが、やるべきことにフォーカスしてプログラムを消化していきたいです。
—-週末はずっと雨のようですが。
左近:まぁ、ここは、雨が降ることは、ここだったら当たり前なので、天気を気にしていなかったので、雨でも晴れでもいいレースをしたいですね。
—-ハンガリーでは惜しい予選でした。
左近:今回は、他のチームとの差は少ないでしょうし、もちろん、チームメイト(B.セナ)がライバルであることに代わりはないですが、他のチーム、例えばヴァージン、ロータスといい勝負ができると思うので、予選、決勝とも少しでも上を狙って行きたいと思っています。
—-ストレートが長いことが、ライバルとの差が縮まる、ということですか?
左近:ストレートが長いので、周りのチームがダウンフォースを下げてくると思うので、(ダウンフォースが足らない)ボクらのクルマとの差が縮まる、ということです。
—-元々最高速は速いですね。
左近:ええ
—-イギリスからドイツに向けてクルマが変わった(B.セナ車からK.チャンドック車にチェンジ)ことで、ハンガリーでは、同じ”チーム”として進められた、と言っていましたが、チーム側も、同じようなイメージですか?
左近:ですね。同じクルマ、同じ人と働くのは、新しい人と働くよりもやりやすいですね。ミーティングもやりやすくなりました。
—-コースの下見は?
左近:これからです。
—-ここは大変ですよね。
左近:長いし、坂もあるし(笑)。ストレートが長いですし。