[INDY]第14戦 シカゴランド 決勝
ダリオ・フランキッティが今季3勝目。武藤英紀は13位、佐藤琢磨はチームメートとのクラッシュにより26位。
シカゴランド・スピードウェイでナイトレースとして開催された2010年IZODインディカー・シリーズ第14戦は、息をもつかせぬスリリングな高速バトルの末にダリオ・フランキッティ(Chip Ganassi Racing)が優勝を飾った。
武藤英紀(Newman/Haas Racing)は予選8番手からスタート。2回目のピットストップを終えてマシンが動き出したときにタイヤが外れ、再び装着するタイムロスを負ったために 18位まで後退した。それでもマシンのハンドリングがよく、周回を重ねる中でポジションをばん回し、トップと同一周回の13位でフィニッシュした。
佐藤琢磨(KV Racing Technology)は、予選10番手からスタートし、ほぼその順位を保って序盤を戦っていたが、タイヤの空気漏れが発生して36周目に早めのピットインを行い、周回遅れに陥った。しかし、トップグループもその約20周後にグリーンストップ。佐藤はトップと同一周回の13位へとポジションを戻し、さらに 78周目にフルコースコーションが出されたことで、タイヤトラブルで早めに行ったピットストップの不利は帳消しとなった。2回目のピットストップを終えて佐藤は勢いよくダッシュ。そこに飛び出してきたチームメートのE.J.ヴィソ(KV Racing Technology)に激突され、リアサスペンションが壊れたためにリタイアとなった。佐藤のマシンの仕上がりがよかったことは、ラップタイムなどからも明らかだっただけに、ピットでのアクシデントによるリタイアは残念なものだった。
武藤英紀(13位)
「結果は13位で大喜びはできませんが、マシンのハンドリングはとてもよく、残る3レースに向けて自信をつかむことができました。ピットストップでタイヤのナットが確実に締められていなかったために順位を落としましたが、今シーズン、Newman/Haas Racingのクルーたちはすばらしいピットストップを行い、何度も私の順位を上げてくれました。次回のレースからまた力を合わせていこうと、マシンを降りた後にチームと話をしました。来週のケンタッキー・スピードウェイで今日以上の走りを実現し、いい雰囲気とともに帰国し、インディジャパンを迎えたいです」。
佐藤琢磨(26位)
「スタート後、少し経ってタイヤから空気が抜け始めてしまいました。しばらくの間はコックピットの中でスウェイバーなどを調整して何とかペースを保っていましたが、早めにピットインしました。そこからのマシンは調子もよく、フルコースコーションが出たことで再びトップグループでの戦いに戻れるところでした。ところが、完ぺきなピットストップの直後にチームメートがぶつかってきました。信じられない、起こるべきではないアクシデントによってレースを終えなくてはならないのは本当に悔しい。それでも、今日のマシンの仕上がりのよさから、残る3レースのオーバルに向けて大きな自信をつかむことができました」。
決勝
順位 No. ドライバー チーム タイム/差
1 10 リオ・フランキッティ Chip Ganassi Racing 01:47:49.5783
2 4 ダン・ウェルドン Panther Racing +0.0423
3 26 マルコ・アンドレッティ Andretti Autosport +0.1051
4 37 ライアン・ハンターレイ Andretti Autosport +0.1631
5 11 トニー・カナーン Andretti Autosport +0.3408
13 06 武藤英紀 Newman/Haas Racing +1.3042
26 5 佐藤琢磨 KV Racing Technology +120Laps