[フォーミュラBMW] 第12戦決勝 桜井孝太郎、初の市街地レースで8位完走
2010年9月26日
9月26日、F1シンガポールGPのサポートイベントとして開催された、フォーミュラBMWパシフィック・シリーズ2010 第12戦の決勝に、日本人最年少BMWスカラシップ・ドライバー、16歳の桜井孝太郎が参戦。3番手グリッドからのスタートで、序盤から3番手を走りつつトップグループでのバトルを繰り広げたが、3周目に前をいくD.クビアトをオーバーテイクした直後にコースアウト。再び13番手からコースに復帰するものの、最終的に8番手まで追い上げたところでチェッカーフラッグが降り下ろされ、初の市街地レースを8位完走で終えた。
●桜井孝太郎選手のコメント
「予選5番手だと思って、いろいろと戦略を練ってきたのに、朝、サーキットに着いたら今日のグリッドは3番手だと言われて、嬉しかった反面、混乱したのも事実です。あれこれ考えてきたことが、全部無駄になってしまったというか(笑)。そのせいで、今日のセッティングを決めるのに2時間近く話し合いました。僕自身、レース経験も少ないし、チームのチーフ・エンジニアのグレッグは30年以上のF1経験があるようなベテランです。意見のぶつかり合いもありました。勝てるチャンスだと思ったからには、当然の仕事だと思います」。
「結果からいえば、グレッグの仕事はパーフェクトで、マシンの調子は最高でした。僕のミスです。スタートで前に出るつもりでしたが、それはできなくてポジション・キープ。後方からレッドブルのクビアト選手が攻め込んできたので、様子を見て先にいかせて、その後方からレースを見る序盤でした。しかし、クビアト選手が3周目の4コーナーでミスをしたので、5コーナーで本能的に攻めてしまった結果、自分が飛びました。これは経験不足の自分のミスです。勝ちにいく気持ちが、オーバードライブにつながって、それで自分のレースを失いました」。
「コースに復帰してからは、気持ちを切り換えて最後まで攻めきりました。何位だろうが関係なかったつもりですが、8位完走でポイント・フィニッシュは、チームに対して貢献できたかと思います。自分にとっては、不満ばかり残るレースとなってしまいました。ただし、レース前に変更したセットアップに関しては問題なかったですし、コースアウトしたロスタイムさえのぞけば、表彰台は獲得できたレースでした。結果がついてこなかったのは自分のミスです。チームの皆さんにもスタッフの皆さんにも応援してくださったファンの皆さんにも申し訳ない気持ちで涙が出ました。悔しいです。でも、自分のいまの限界でした。次のレース、岡山国際サーキットはホームGPです。絶対に頑張りますから、皆さん応援してください」。