山本左近 金曜日会見全録–日本GP
◆予選は雨でも、決勝レースはドライ?
—-フリー走行が終わって、雨が降ってきましたが?
左近:もともと、昨日の段階から、週末が雨の予報はあったので。ただ、明日は雨ですが、レースはドライなので、そういう意味では、今日はレース前にドライで走れる最後のチャンスだったので、今日はいっぱいプログラムつくって、いろんなテスト項目をこなすことができました。
久々に、ぼくにとって特別な鈴鹿サーキットを、まず、今日の午前と午後、トラブルフリーで走りきれたことは嬉しかったです。
—-久々の鈴鹿、その一周目の感触は?
左近:久々に還ってきたなあ!というのは、クルマに乗って、ピットロードを出たときに、やっぱり、一番感じましたね。
今日は、アウトラップでFOM(フォーミュラワン・マネージメント)の(F1公式ビデオ)のためにコースの説明をしてたんですけど、鈴鹿はコーナーが連続するんで、ひとつのコーナーを説明してると、もう次のコーナーが来ちゃう(笑)。
—-それはセクター1の性格をよく表している(笑)。ほかのサーキットと較べて、鈴鹿とクルマのマッチングは?
左近:うーん、スパがベストのマッチングだとすると、ここはスパよりも(マッチの度合いは)低いですね。
—-午前の走り始めは?
左近:走り始めは、やっぱり四年ぶりの鈴鹿でしたし、F1レースも、モンツァのあと少し間が開いていたので、まずは、サーキットとクルマのコンディションを確認することから始めました。
◆トラブルフリーで、プログラムを順調に
—-午前中は、トラブルもなく?
左近:そうですね、細かなことはありましたけど、それが(プログラムに)大きな影響を与えることもなく──。鈴鹿は、クルマのセッティングも大事なんですけど、ドライバー自身が感覚やリズムを掴むことが非常に大切なので、できる限り走れたことはよかったかなと思います。
—-午後は、タイムも伸びましたが?
左近:午前中の結果を見て、午後にどういうセッティングをするのかとか、どういう方向に持っていくのかということは判断してるんですけど。やっぱり、ソフトタイヤを午後は履きますし、そのなかでのバランス、ハード側とソフト側のバランスの違い、レースに向けて、重い燃料と軽い状態とのバランスの違いなど、どのグランプリでもやっていることですが、明日は雨になるということを聞いていたので、どのグランプリよりも集中して、いろいろツメて、プログラムをこなしました。
—-いい方向性は見つかった?
左近:データはいっぱい取れたんで、今晩、エンジニアと一緒に解析していって──明日は雨なので、今日のデータを直接使うわけではないんですけれど、いろいろと参考にした上で、明日以降の準備をしたいと思います。
◆鈴鹿は大好き! でも、すごくむずかしい!
—-相性としては、この鈴鹿は?
左近:もちろん、大好きですし! まあ(クルマも含めて)相性がいいかどうかはちょっとわからないんですけど、サーキットのレイアウトはすごく独特だし、ここまでチャレンジしがいのあるサーキットは、世界を見ても、なかなかないので。
とくに、雨になってくると、より、むずかしさが増してくるので、そういう意味では、明日(鈴鹿の)雨は経験があるので、エンジニアと一緒に、いいフリープラクティスを過ごして、予選に向けて準備をしていきたいと思います。
—-予選での狙いは?
左近:予選に関しては、とにかく、まず自分のベストを尽くすこと。とくに雨になると、ドライと違って、不確定要素が増えてくるので・・・。こういうサーキットはミスをしやすいし、ひとつのミスが大きな結果となって返ってくるので、ミスをしないこと、自分たちのベストを尽くすこと、そうすれば自ずと結果がついてくるんじゃないかなと思ってます。