F1/モータースポーツ深堀サイト:山口正己責任編集

F1/モータースポーツ深堀サイト:山口正己責任編集 F1 STINGER 【スティンガー】 > F1ニュース >   ブラジルGP金曜記者会見

F1ニュース F1の動向が一目でわかる新着ニュースや最新トピックを随時更新。

ブラジルGP金曜記者会見

101105FPC-1.jpg

金曜日恒例の記者会見。今回はチーム代表とドライバー1人が参加。ジョン・ブース (ヴァージン)、ロス・ブロウン (メルセデス)、マイク・ガスコイン (ロータス)、ティモ・グロック (ヴァージン)、ニコ・ロズベルグ (メルセデス)、ヤルノ・トゥルーリ (ロータス) が出席した。

Q.1年目のシーズンをふり返ってください。
ジョン・ブース:
前半は最悪だったが、モナコGPから、だんだん良くなっていった。序盤はギヤボックスのトラブルもあったが、他の新チームとは内容が違い、それほど長引かなかった。3〜4年分の予算を当初から組んであるので、来年もこの調子で進歩してゆけるだろう。

Q.開幕前に負傷しましたが、どんなシーズンでした?
101105FPC-5.jpgティモ・グロック: ジョンが言ったとおり、序盤は苦しい状況だった。僕の場合はシルバーストン以降、マシンが大幅に進歩して、それからはレースごとに改善されていったんだ。チームの方向性も定まって、あらゆる面で良くなっていったと思う。予選でロータスを抑えられたことも2回ほどあったし、シンガポールと韓国では、雨の中で好タイムをマークできたよ。不運なレースもあったけれど、それは仕方がないよ。ミスを犯しても、その経験を将来に活かしていければ良いと思う。来年もチームに残る見込みなだから、ぜひ頑張りたいね。

Q.開発がストップしてからの方がマシンに進歩が見られたようですが、何故でしょう?
ロス・ブロウン(以下、ブロウン)
ほとんどテストをすることもなく、たくさんの新しいパーツを投入すると、特に金曜と土曜のフリー走行が厳しくなる。中盤に振るわないレースがあったのは、多くのパーツを持ち込み、上手く使いこなせなかったためだろう。その後は、すでにあるものを活用することに集中し、結果が出はじめた。これを教訓に、これからも実際に使う前に、もっと完成度を高めるようにするつもりだ。今年は他のチームにも似たような傾向が見られ、2歩進んでは1歩退るといった状態だった。テストを行えなかったためだ。テストをしていた時もずいぶん走り込みながら、新しいパーツを上手く使いこなせなかったことがある。考えてみれば当然のことだが、良い経験になった。

Q.FIAの一員という立場から見て、多くのチームが接戦を展開している今シーズンは成功だったと言えるのではありませんか?
ブロウン:
それも先ほどいった理由からだろう。テストがなかったために、特定のチームが飛び抜けてマシンの開発を進めるということができなかった。給油の禁止も、新たな状況を生み出す理由のひとつになった。来年はリヤウイングの規定を変更し、あらたな刺激を与えるつもりだ。およそ、現行のレギュレーションは成功していると思う。レース内容はすばらしかったし、競争も激しくなっている。しかしもちろん、さらに改善の余地がないか、つねに考えている。

Q.ロスが言ったとおり、マシンの状態は良くなっているのでしょうか?
101104TPC6.jpgニコ・ロズベルグ(以下、ロズベルグ) 韓国ではこれまで以上の手応えを得たけれど、最後の2戦も状況が好転するかどうかは予断を許さない状況だね。肝心なのは、まず現在の位置をキープすることだと思う。今日は苦しい展開だったけれど、明日の予選が雨になればチャンスはあると思う。大きく順位を上げる可能性もあるんじゃないかな。

Q.レースでタイトル争いをしているドライバーと絡むことになったらどうしますか?
ロズベルグ:
タイトルがかかっているドライバーは慎重に走らなければならないだろうね。それを利用して、前へ出られるのなら、ありがたいことさ。もちろん、簡単にはいかないだろうけど。

Q.韓国ではストレートのスピードが出ていましたが、ここやアブダビで、それが大きな武器になるのでは?
ロズベルグ:
Fダクトが韓国ではこれまでになく効果を発揮して、確実に進歩していたね。最後の2戦でも、これを活用しない手はないよ。ただ、さらに大きく前進できるかどうかは、何とも言えないね。

Q.ルノーのエンジンと新しいギヤボックスを使うことになりましたが、その意義は?
101105FPC-3.jpgマイク・ガスコイン(以下、ガスコイン) 来年はルノーのエンジンとレッドブルのギヤボックスを使う。他にも自前の風洞を持つことや工場の拡張など、明るい材料がたくさんある。1年目が厳しい状況になるのは当然で、その中で良くやった方だと思う。ここまで、新チームの中では最高の位置にあり、最後までこれを守りたい。今年はとにかくチームの態勢を整え、さらに強化していくこと、そして来年の準備を中心に考えていた。それだけに、今後の見通しは上々だと思う。今年の問題は、始動するのが遅かったことだ。来年は、間違いなく上を目指すことになるだろう。2年目には、中団を争うことができるようになっているはずだ。1年目はそのための準備期間だったと言えるだろう。

Q.コバライネンには起らなかった油圧系のトラブルをずいぶん経験しましたが?
ヤルノ・トゥルーリ(以下、トゥルーリ)
運が悪かっただけだよ。メカニックも頑張ってくれていたけれど、トラブルが出るのはいつも僕のマシンだった。今年の展開にはまず満足しているけれど、来年も同じ状態では困るね。トラブルの可能性を抑えて、確実にポイント圏内に食い込めるようにしたい。今年は開幕前から苦しい戦いを覚悟していたけれど、実際にやっていみると、トラブルもあって予想以上だったよ。

Q.来シーズンはどうなると思いますか?
101105FPC-4.jpgトゥルーリ: 予言者ではないから、先のこ
とを話す時は慎重な姿勢を心がけなければならないけれど、マイクとトニー(・フェルナンデス)は協力して良い仕事をしていると思う。来年のマシンは、かなり見込みがありそうだよ。とにかく、来年はポイントを獲ることだね。今年と同じような状態は、もう許されない。前との差を詰めて、安定して中団の争いに加われるようにしなければならないんだ。そうは言っても、やっぱり不透明な要素がいくつもある。来年から導入される新しいタイヤにで、新チームが有利になることも考えられるだろうね。上手く対応できるチームとそうでないチームがはっきり分かれるかもしれない。マイクには経験があるし、トニーもたいへんな実力者で、チームのみんなを鼓舞している。だから、チーム内の雰囲気は非常に良いし、将来に向けて全力をつくしてるよ。

Q.油圧系のトラブルについて、何かありますか?
ガスコイン:
同じグループがシステムを組み立てて、無作為にそれぞれのマシンに組み込んでいた。だから、トラブルがヤルノに集中したのは、偶然としか言いようがない。もっと早く解決できなかったのは、たいへん残念だ。トラブルの内容はいくつかあったわけだが、とにかくヤルノが不運だったとしか言えない。ドライバーの扱い方によってトラブルが出るということはあり得ない。

Q.ルノー・エンジンを使うことになったリリースには、ロータスの名がありませんでしたが、やはり係争中の問題だからでしょうか?
ガスコイン:
チームの母体が1マレーシアだからで、コスワース・エンジンの時もそうだった。ルノーと契約したのも1マレーシアで、スタッフ全員がその傘下に加わっている。チーム名について争っているのは事実だが、今回の発表とは関係ない。

Q.来年、進化したロータスに勝てると思いますか?
101104TPC-2.jpgブロウン: それはわからない。チームの組織が充実するということだし、2年目になれば、力を発揮してくるだろう。できるだけ多くの新チームが登場し、既存のチームと互角に戦えるようになって欲しいものだ。F1界全体にとって、それがプラスになると思うし、3チームとも来年への準備をしっかり進めているという話を聞いて、とても嬉しい。

Q.来シーズン、ドライバーのラインナップは、まもなく決まるのでしょうか?
ガスコイン:
できるだけ早く決めなければならない問題だ。経験と実力を兼ね備えた二人のドライバーを揃える必要がある。そうすることによって、チームの力をさらに伸ばしてゆくことができるだろう。間もなく、来年のラインナップを発表できると思う。

【Shigehiro Kondo】
記事が役に立ったなと思ったらシェアを!

F1 最新レースデータ

F1 ポイント・ランキング

F1ドライバーズ・ポイント
1位マックス・フェルスタッペン491ポイント"
2位セルジオ・ペレス240ポイント
3位ルイス・ハミルトン220ポイント
F1 コンストラクターズ・ポイント
1位レッドブル・レーシング860ポイント
2位メルセデス409ポイント
3位フェラーリ406ポイント

PARTNER
[協賛・協力企業]

  • CLOVER