小林可夢偉 カナダGP-木曜日 会見
可夢偉が自費で製作したSAVE JAPANのリストバンド。
「これが、ぼくが作った SAVE JAPAN のリストバンドです」
◆すでに”バージョン2”もできあがっている!
—-これが”あの”リストバンドですね?
可夢偉:そう、SAVE JAPANの。今回やっと着けて来て……(笑)(お見せすることができました)
—-これからの(リストバンドの)展開もイメージされてますか?
可夢偉:“続編”は、できているんですけど。(プロジェクトの中心になっている脇阪寿一選手が参戦するスーパーGTの会場での販売を考えているので)これから、どうやって買っていただこうかと。
でも、次のマレーシア(スーパーGTは6月18-19日にマレーシアのセパン・サーキットで第3戦を予定)では売れないし、その次は仙台(7月30-31日の菅生)です。ここで、被害を受けている方々から募金をというのは、それはどうかな、と。もちろん、わざわざ仙台に(観戦に)来た人もいるとは思うけれど。
—-売るよりも、あげてしまったら? 売り上げの500円(以上で販売)を集めるのもいいけれど、これを手にできること自体を喜んでもらえるでしょ。
可夢偉:それ(そういう活動)は、やっているから大丈夫です。でも、お金を払って、そのことにエネルギーを感じてほしいというのがあるので、あげるのはどうかな、と。こういうものをどうこうより、早く復興してほしい、というだけですから。
◆今年のモントリオール、雨はいつ降るのか!?
—-ところで、ここでの、DRS(可変リヤウィング)の使用可能箇所が二つというのは?
可夢偉:いいんじゃないですか? でも、この(サーキットは、メインの)ストレートでは抜けないので、(パスできるとしたら)シケインの手前でしょうね。
*今回のDRSは、最終コーナー手前のストレートと、そこから立ち上がるメインストレートで使用が許される。
—-DRSの検知ゾーン(DRSが使える”前車との間隔が1秒以内”にあるかどうかを計測する地点)は、ヘアピン前にあるだけですね。だから最終コーナーのシケインの手前で抜いてしまえば、メインストレートは、オマケというか。
可夢偉:なるほどね。やってみて、よければいいんじゃないですか?
—-ところで、天気がよくないですね?
可夢偉:これだけ天気が悪くなるんなら、リヤウィングもクソもなくなると思います(笑)。
◆モナコで選んだ、一番”安全な”戦略
—-前回のレースですが、モナコでワンストップに決めたのは?
可夢偉:ワンストップが一番安全だと思ったから。(ワンストップなら)単純に、走っているだけでいいけれど、ピットインしたら、後ろに行かなければならないんで。
—-タイヤのロングランは問題なかった?
可夢偉:問題ないというより、大丈夫!やろう!と。
—-レース直後に、アロンソには追いつけないだろうけど、と言ってましたが、でもアロンソは2位でしたよ?
可夢偉:そこそこは、という意味です。
—-4番手までは、と?
可夢偉:そうそう。(いまのぼくが行けるのは)4番まで、それ以上は無理という意味です。
—-それは、走りながら分かってきた? それとも、レース前に分かっていた?
可夢偉:全然、分かっていないです。たぶん、うまく行くやろうということで。
◆グリップさえしてくれれば、ここはおもしろいサーキット
—-ここカナダは、けっこう”ストップ&ゴー”のサーキットですね。こういうコースに、クルマとしては?
可夢偉:あんまり(笑)。
—-去年よりはマシ(笑)。
可夢偉:まあ、去年よりはマシかな、と(笑)。
—-ここは、走っていてあまり楽しくないですか?
可夢偉:(クルマがきちんと)グリップさえしてくれれば楽しいけど。去年は、本当にグリップしなかったので辛かった。ただ、今年は雨っぽいですからねぇ。雨は雨で、これはけっこうむずかしいんじゃないかな、と。
—-コース上にも水たまりが多いようだし。ここでの雨の経験は?
可夢偉:ないでしょ。
—-再舗装はしているみたいですけどね。歩いた人の話では、コーナーのクリッピングポイントあたりが”パッチ”みたいになっている、という声もあります。
可夢偉:(ここは)けっこう壁も近いし、けっこう難しい。
—-金曜日が雨で、土日がドライと分かっている時にやることは?
可夢偉:むずかしいですよね。本当に雨が降るのか、というのもあるし。
—-そんなに大雨の予報でもないし。
可夢偉:マレーシアもそうじゃないですか。雨の予報でも、一瞬降って(また止んで)。さっきも大雨がボンときて、いま晴れているし。だから明日の様子を見るしかないかな、と。
◆連続入賞は、ぼくは気にしていない、それよりも──
—-モナコの後、5戦連続入賞とか、モナコで日本人最高位とか、われわれはそういう報道をしましたが(笑)。
可夢偉:あんまり意識していないです。それより、チャンピオンシップで前に行けそう!というのが見えた(ことの)方が嬉しいですね。
—-また5位とか6位になれば?
可夢偉:そうですね、5位とかなれれば(10ポイント)、嬉しいし(笑)。
—-可夢偉選手はポイントでトップ10にいて、、M.シューマッハの前ですからね。すぐそばにF.マッサがいますし、チームとしても6番目です?
可夢偉:けっこうダンゴになって、近くにみんながいるから。とりあえず、落とさずにポイント取って。
—-フェラーリの1台(F.マッサ)と近接している(マッサとは5点差、ルノーのV.ペトロフと2点差)というのはいいですね。
可夢偉:ロズベルグ(メルセデス)もそんなに遠くないし。(N.ロズベルグとは7点差)
—-今年のこともだけれど、来年を見据えると?
可夢偉:まぁまぁ、それが、チームとしてはすごく重要だし。それでチームの予算も増えて行くと思うし。いまのところ、それ(チームのグローイングアップ)ができている、というのが大切だし。
結果を見ても、そんなに悪いところにはいないので、こういう感じを続けていければと思います。
—-今年の流れを見ていると、もちろん、Q3に行
けるに越したことはないけれど?
可夢偉:そう、それ、あんまり重要じゃないんですね。
—-だから、何がなんでも、ということではなく?
可夢偉:そうそう! 逆に、モナコなんか(もしも)Q3に行ってたら、ぼくらのクルマでは、ワンストップとかできなかったと思います。
—-ニュータイヤをレース用に保存して、予選を行なう!
可夢偉:ええ。プライムでのスタートも視野に入れて、とか。