決勝 序盤
<13時45分>
スタートまで15分。予選は、またもやレッドブルのものになった。しかし、今回のレースは、レッドブルの楽勝にはならないかもしれない。
理由のひとつは、8戦目のレースであること。エンジンのライフは10戦まで持たせなければならない。高い気温への対応で、点火時期を遅らせて冷却が楽になる方向のセッティングが常套手段だが、元々パワーの高いメルセデスより、レッドブルが積むルノーの方が、デメリットが大きくなる。
さらに、今年のレースは、DRS(可変リヤウィング)の存在で、”後方の方が有利”な規則になっている。逃げるレッドブルより、追うマクラーレンとフェラーリの方が有利、ということになる。
ずばり、マクラーレンがレッドブルにとって、いやな相手になるはずだ。
<13時55分>
真っ青な空、いかにもスペインを象徴するような天候の中で第8戦ヨーロッパGPが始まる。
気温27℃、路面温度は44℃。公道3連戦はもちろん、ヨーロッパ・ラウンドのなかでは最高気温のレースが始まる。気温の高さは、タイヤの使い方と、そしてエンジンパワーにも影響する。
今回のタイヤは、4種類の中から、硬い方のプライムにハード・コンパウンド、柔かい方のオプションに、ソフトが供給される。ハードの”新コンパウンド”は、どのチームもデータが不足している。
その意味では、マシン・ポテンシャルが”最悪”(小林可夢偉)のザウバーにとっては、差が縮まる方向であるとも考えられる。
小林可夢偉はオプション・タイヤでスタートする。
<14時00分>
16小林可夢偉/ザウバーは、柔かい方のタイヤを選択、チームメイトのS.ペレスは、硬い方のプライムを履いている。
今回のDRS(可変リヤウィング)は2カ所で使える。
<14時02分>
タイヤ交換は、3回が平均的になりそうだ。
レッドブルの2台がフロントローを独占。3ハミルトン/マクラーレンがグリップのいい左側空スタートする。
<14時03分>
3ハミルトン/マクラーレンがで遅れ、フェラーリが3-4位。F.アロンソ、F.マッサの順だ。
<14時04分>
16小林可夢偉/ザウバーは、11バリチェロ/ウィリアムズの後ろのままの14番手。柔かいタイヤで前に出たいところだ。
<14時06分>
1周を消化した時点のオーダーは以下の通り。
1. 1フェッテル/レッドブル
2. 2ウェバー/レッドブル
3. 5アロンソ/フェラーリ
4. 6マッサ/フェラーリ
5. 3ハミルトン/マクラーレン
6. 8ロズベルグ/メルセデス
7. 4バトン/マクラーレン
8. 7シューマッハ/メルセデス
9. 14スーティル/Fインディア
10. 9ハイドフェルト/ルノー
11. 15ディ・レスタ/Fインディア
12. 11バリチェロ/ウィリアムズ
13. 16小林可夢偉/ザウバー
1フェッテル/レッドブルがファステスト・ラップで逃げていく。
<14時10分>
4バトン/マクラーレンが8ロズベルグ/メルセデスにひっかかっている。現在7位。
<14時12分>
5アロンソ/フェラーリがセクター2で区間ベストを記録。前の2ウェバー/レッドブルとの差は1.1秒。1フェッテル/レッドブルはそのさらに2秒前にいる。
<14時13分>
4バトン/マクラーレンがDRSを使って8ロズベルグ/メルセデスを攻略。
5アロンソ/フェラーリがセクター1で区間ベストを塗り替えた。
<14時14分>
1フェッテル/レッドブルがファステスト・ラップを更新した。
<14時15分>
16小林可夢偉/ザウバーが最終コーナーで11バリチェロ/ウィリアムズにしかけるが、前には出られない。だが、こうした構えを見せておくことが後々効いてくる。
<14時18分>
5アロンソ/フェラーリがシケイン立ち上がりをオーバーしたが、問題なくコースに戻った。フェラーリはレッドブルをピッタリマークして8周目に入った。
15ディ・レスタ/Fインディアが、”リヤタイヤが辛くなった”とピットに伝えた。
<14時19分>
11番手を走る15ディ・レスタ/Fインディアのペースが一端落ちたが、次の周にはペースを取り戻した。
<14時22分>
12マルドナド/ウィリアムズが最初にタイヤを求めてピットに向った。
<14時23分>
9ハイドフェルト/ルノーがピットイン。
<14時23分>
16小林可夢偉/ザウバーがピットイン。柔かい方のオプション・タイヤから硬い方のプライムに交換した。直前にピットを訪れた11バリチェロ/ウィリアムズの動きを見ての行動だ。
<14時24分>
気温は27℃、路面温度は45℃。
3ハミルトン/マクラーレンがピットイン。オプション・タイヤを選択してフロントウィングを調整してコースに戻った。
8ロズベルグ/メルセデスもピットイン。オプション・タイヤだ。
<14時26分>
1フェッテル/レッドブルがテールスライド。激しくカウンター・ステアを当てる場面が見られた。
2ウェバー/レッドブルがピットイン。
<14時28分>
1フェッテル/レッドブルと5アロンソ/フェラーリが同時にピットイン。5アロンソ/フェラーリは、M.ウェバーの後ろでレースに戻った。
<14時29分>
3ハミルトン/マクラーレンがフロント右タイヤをロックさせた。
7シューマッハ/メルセデスのフロントウィングを傷めて今にも落ちそうな状態で走っている。
6マッサ/フェラーリがピットイン。4バトン/マクラーレンもタイヤ交換を済ませた。
<14時30分>
7シューマッハ/メルセデスがピットイン。壊れてボディの下に潜ったフロントウィングを引き出して、新たなパーツに交換。ピットアウトの際に出くわした10ペトロフ/ルノーにフロントウィン
グを踏まれていた。
DRS計測開始位置からDRS使用可能位置の間で前車の約1秒以内にいればDRSが使用可能。DRSは、DRS使用可能位置からブレーキを踏むまで使用できる。