ホットライン2011 round8 ヨーロッパGP 2/2
◆高速のシルバーストン、空気をうまく”友”にできるか?
羽端:あと、「バレンシア」というコースが、ザウバー車にとっては、ちょうど悪い意味で”ハンパ”なのかもしれないですね。つまり、モナコみたいに、シャシーで勝負・空力不要!みたいなコースが一方にあって、対極に、空気をうまく利用すれば、シャシー性能の不利をカバーできるというようなサーキットがある。・・・というような分類を、仮にすると、「バレンシア」は、基本的にはシャシー性能の勝負というコースであり、そして、それを空力のチューンで解決できるほどには、速度が速くない・・・のかも?
STG:むしろ逆ですね。空力のチューンこそ、ザウバーの足りていないところらしいです。
羽端:フム、そうなのか。だとすると、シルバーストンも・・・。その話はあとでするとして、こんな「エアロ」のことをちょっと考えたのは、アロンソが、母国グランプリということで、あるインタビューに答えていたから。そこで彼は、「フェラーリはレッドブルに対して、エアロ性能では遅れを取っている。これを解決するには数ヵ月以上の時間がかかる」という意味のことを語ってた。原文がどういうものなのかは、わかりませんけどね。対応に何ヵ月もかかるんだったら、今年はもう、間に合わないわけで(笑)。
STG:そのとおり(笑)。でも、ここがF1をやっている連中の凄いところだといつも思うんだけど、彼らは、年ごとの区切りを単なる区切りとしか見ていない。
羽端:というと?
STG:オリンピックとかは、そこで終わったら心機一転じゃないですか。次の大会は、別モノ。しかし、F1は、シーズンはあるけれど、ある意味ずっと続いている。なので、すでに来年のことを想定したデータ収集をやったりしている。これは多分、戦争も同じじゃないかな。
羽端:オリンピックは四年に一回で、同じスタッフ(サポート)、同じキャスト(選手)になるということは、まずないから。でも、すぐれたプロのチームだったら、野球でもサッカーでも、そうした「継続」を前提に、チーム作り、道具・・・は作らないか、サッカーでは(笑)。でも、そういうものの考え方は、共通してるところが多いと思いますね。
STG:それから、奴ら(笑)は執念深い、というのもあるかな(笑)。終わりにしない、というか。
羽端:ところで、シルバーストンって高速サーキットだから、エアロ・チューンさえうまく”ハマれば”──いい意味でね!(笑)ザウバーでも、何とかなるかもしれない!?
STG:そう簡単には行かないけれど、期待できるのは、比較的大きなアップデートが用意されていることと、それから、去年可夢偉は、予選の後に”あること”を発見していること。
羽端:あ、それにイギリスでしょ! 雨ですよ、雨!(笑)
STG:妄想はデカイ方が楽しいです(笑)。