ザサン・キャピタルがスペインのF1チーム、イスパニア・レーシングの主要株主に
ザサンは現在のオーナーであるインヴァーザー・イスパニアの主要な株主となった。ザサン・キャピタルの目的は、F1チームを存続させ、数年間で史上における存在感を増すという戦略に役立てることだ。
ザサン・キャピタルはチーム・オーナーのホセ・ラモン・カラバンテからグループ・インヴァーザー・イスパニアの株式を大量購入することで合意した。グループ・インヴァーザーは、イスパニア・レーシングの筆頭株主だ。この結果、ザサン・キャピタルがF1チームの運営に関して大きな権限を所有することとなった。
スペインの投資会社が狙っているのはイスパニア・レーシングの成長を助け、現在のイスパニア・レーシングを組織ごと維持しながら、成績向上を目指すとともに、スペイン色を前面に押し出して国民の支持を受けることだ。
ザサン・キャピタルはイスパニア・レーシングの実質的な買収をF1進出の足がかりとし、自社の知名度向上を目指す。
イスパニア・レーシングはF1世界選手権を戦う初のスペイン・チームとして2010年3月、バーレーンでデビューした。昨年は19レースを戦い、コンストラクター・ランキング11位となっている。今年のドライバーは、インド出身のナレイン・カーティケヤンとヴィタントニオ・リウッツィで、レッドブルとの協力関係が成立したあと、若いダニエル・リカルドが加わった。
ザサン・キャピタルは投資会社として2008年に発足。個人、企業を対象にさまざまな投資活動を行っている。パンプローナ・キャピタル・マネージメントの傘下で、取り扱う額は5000万ユーロに上っている。この分野では豊富な経験を持つプロ集団だ。
【翻訳:Shigehiro Kondo】




