イギリスGP 予選トップ3記者会見
1位 マーク･ウェバー
2位 セバスチャン･フェッテル
3位 フェルナンド･アロンソ
Q.去年はここで優勝し、今日もポール･ポジションを獲得。シルバーストンとは相性がいいようですね？
マーク･ウェバー（以下、ウェバー）：そ
れはどうかわからないけど、走っていて楽しいサーキットだよ。すべての条件が整わないと、ここでは勝てない。今日も難しいコンディションで、どのドライ
バーも苦労したと思う。初日から雨だったから、いつものように順を追ってマシンを仕上げていくことができなかったんだ。予選もおなじで、いつ雨が降るかわ
からないから、Q2といえども常に全力を出す必要があったんだ。ポール･ポジションを獲ることができたのは、そうした点も含めて、チームが素晴しい仕事を
してくれたおかげだよ。有利なポジションから明日の決勝に臨めることは間違いないね。
Q.初日は雨で、予選も微妙な状況でした。今年に入ってもっとも難しい土曜だったのではあいませんか？
セバスチャン･フェッテル（以下、フェッテル）：プ
レッシャーが特に大きかったというわけではないけど、天気がめまぐるしく変わって、難しいセッションだったことは間違いないね。コースの場所によって雨の
降り方が違うから、まったく気を抜くことができないんだ。全開で高速コーナーに飛び込んで、濡れた路面に乗ると、簡単にコースアウトしてしまう。結局予選
はドライになったけど、2回目の走行でマークと勝負できなかったのが残念だよ。マークは素晴しい走りをしたと思う。今回はレギュレーションの変更について
いろいろ言われていたけど、それでもフロントローを独占できてよかったよ。タイヤに厳しいサーキットだから、明日もどんな展開になるか予想できないね。
Q.予選の序盤でコースから飛び出し、危ないところでしたが、終わってみればトップからコンマ1秒以内の差で3番手でした。いい結果だと思いますが？
フェルナンド･アロンソ（以下、アロンソ）：す
ごく満足してるよ。首位との差という点では、今年最高の予選になったからね。最近の2戦では1〜1.7秒遅れていたんだから、上出来だよ。しかも高速コー
ナーの多いシルバーストンは、フェラーリのマシンに合ったサーキットとは言えないからね。そこでコンマ1秒差というのは、僕自身も意外だったよ。新しい
パーツが効果を発揮したおかげだろうね。ただ、肝心なのはポイントのかかった明日だから、できるだけ前の二人にプレッシャーをかけて、少なくとも表彰台に
は立ちたいと思ってる。
Q.ディフューザーに関するレギュレーションの変更はどれくらい影響があったでしょう？そして明日のレースの見通しは？
ウェバー：チー
ムは新しい規則に上手く対応している。セブ（フェッテルの愛称）も僕もドライビングに専念して、周囲の雑音は気にしないようにしていたんだ。これまでにも
車高コントロールやフロントウイングなど、いろいろあったからチームは慣れたものだよ。いつも、何かしら新しい話題が出る。ここ何週間か、その話で持ちき
りだったけど、ファンにとってはどうでもいいことなんだ。ほとんどの人は、まったく気にしていないだろうね。僕たちでも理解できないようなことだから当然
だよ。明日のレースには、最高の状態で臨むことができる。マシンの準備も完璧だよ。
Q.スペインGP以来、今年通算2回目のポール･ポジション獲得、おめでとうごさいます。
ウェバー：あ
りがとう。今日は最高の結果を出すことができたよ。欲を言えば、もうすこし差をつけたかったところだけど、手強いライバルが相手だから思うようにはいかな
いよ。僕自身も全力をつくしたし、マシンは最高だったんだ。今年は上手くいかないことも多かったけど、今回はすべての条件が整ったということだろうね。も
ちろん、いつミスを犯しても不思議ではない難しいコンディションだった。雨やタイヤなど、不確実な要素がたくさんあったからね。走っている方もそうだけ
ど、変わりやすい状況に対処するチームはもっとたいへんだったに違いないよ。
Q.ここのところレッドブルに対してさまざまな動きがありました。今日の結果はそれに対する答えというわけでしょうか？
ウェバー：そ
んなことはないよ。過去3年間、チームがどこよりも努力してきた結果だろうね。もちろんみんな頑張っているのだろうけど、ウチはそれ以上だよ。そうやって
RB5、RB6、RB7と、素晴しいマシンを生み出し続けてきたんだ。今シーズンの成績も、数年にわたる積み重ねの結果なんだ。規則がどう変わろうと、肝
心なのはそれに取り組む姿勢じゃないかな。
Q.バレンシアと今回、2度のレギュレーション変更があったわけですが。マシンの感触に違いはありますか？
ウェバー：サーキットが違うから、なんとも言えないよ。同じコースを使って直接比較してみなければ判らないことだから。とはいっても、規則が変わっても状況が一変するようなことはないだろうね。今回の場合、それよりも天気の影響の方がはるかに大きかったはずだよ。
Q.ここも含め、今年はすべてのレースでフロントローに並んでいますが、今の気持は？
フェッテル：満
足できる結果だと思う。難しい状況だったから、フェルナンドのように、コースアウトする危険は誰にでもあったんだ。上位はかなり接近してて、もう1回走っ
たらどんな結果になるか予想できないだろうね。そんな中で、レッドブルは冷静に状況を見きわめて、上手く対処していたんだ。レギュレーションの変更につい
ていろいろ言われていたから、むしろ実際に走っているほうが楽だったよ。明日は長い戦いになるし、特にタイヤが重要な役割を果たすはずだよ。金曜がずっと
雨だったから、消耗の程度などを含めて、未知数の問題も多いんだ。スタートしてみないと、どんな展開になるか判らないよ。
Q.明日への備えは十分でしょうか？
フェッテル：今
回はまだ、金曜にサーキット入りした時と大して変わらないだろうね。いくらかデータはとれたけど、しっかりとロングランが出来たチームはないんだ。金曜に
失った貴重な走行時間をとりもどすことはできないよ。今日の午前中はいくらかセッティングを進められたけど、予選は走行距離が少ないから、ほとんど参考に
ならないんだ。
Q.明日はめまぐるしいレース展開になるという見方が有力ですが？
フェッテル：どうだろうね。ここは追い越しがむずかしいから。DRS（可変リヤウイング）を使える区間は1ヵ所で、それが効果を発揮するかどうかは、やってみないとなんとも言えないよ。
Q.今シーズン2番目にいい予選結果でしたが、新しい空力パーツが効果を発揮したのでしょうか？
アロンソ：そ
れは間違いないね。ポール･ポジションとコンマ1秒差だから、カナダの2位よりも今回の方か嬉しいくらいだよ。こんなことは、今年になって初めてと言って
いいだろうね。新しいパーツに関しては、ふつう金曜にテストして効果を確認するんだけど、昨日は雨でできなかったから。それなのに、こんな結果が残せて、
僕自身も驚いてる。もちろん、日曜に成績がともなわなければ、まったく意味のないことだけどね。
Q.明日は優勝を狙いにいくということですか？
アロンソ：これまでになく、勝てる可能性が高いことは確かだろうね。予選で1秒差をつけられながら、決勝では接戦になることがよくあったから。前回はマークと競り合って2位になってる。今回の予選タイムなら、逆に決勝でこちらが有利になることもあり得るだろうね。
Q.コースを飛び出す場面もありましたが？
アロンソ：ターン6の立ち上がりでコントロールを失ってしまったんだ。無理に止めようとすると返ってリスクが大きいと思って、コースの外へ出ようと判断したんだよ。
