[STINGER]インスピレーション(決勝直前)
金曜日と土曜日に天気予報は雨だったが、セッション中は降らなかった。しかし、日曜日は、今度は逆に、曇り空だが雨は降らない、という予測が外れた。ドイツGP決勝の朝のニュルブルクリンクは、シトシトと雨が落ち、午後の降水確率も83%を報じている。
雨で何か起きるだろうか。ずばり、注目は、マクラーレンのジェンソン・バトンである。
4バトン/マクラーレンは、予選7位。2位のL.ハミルトンとの差は1秒以上開いている。だが、スピードトラップや3か所の最高速を見ると、セクター1だけJ.バトンが速い。これは、そこに至る前のコーナーが低速で、ダウンフォースが効いているためと想像できる。つまり、セッティングが雨用ではないか、ということだ。
マクラーレンは、L.ハミルトンとJ.バトンの作戦を分けた。晴れればL.ハミルトンに、雨ならJ.バトンに託す作戦だ。
最高速データから、フェラーリも、F.マッサにドライ、F.アロンソにウェットを託した可能性も見えるが、反対に、最高速がダントツに速いM.シューマッハとN.ロズベルグのメルセデスは、雨が降ったら苦しみそうだ。
雨の可能性が高いが、雨ならスタートが混乱し、小林可夢偉が得意のダッシュを見せてくれるかもしれない。いずれにしても、ドイツGPは、単純な展開にはなりそうもない。
[STINGER]山口正己