ホットライン2011 round10 ドイツGP 1/2
クルマ好きのエディター・羽端恭一さんとSTINGER編集長が、ドイツGPの裏舞台をズバリ診断する。
◆レースは結局、ドライのままで終わってしまった
羽端恭一(以下羽端):決勝は雨だと思っていたんですが、結局、降らず?
[STINGER]編集長山口正己(以下STG):でしたね。絶対雨と思ってました。最近は、雨雲が出ているときにはF1サウンドで雨が降る、というお約束が、どうやら崩れているのが個人的にはどうも面白くない(笑)。
羽端:朝から雨というのもおもしろいけど、レース途中から降り出すというのは、もっと面白いなと思っていた(笑)。
STG:まさにその通りの天気予報でした。ドライでスタートしてしばらくして降る、と(笑)。そうなれば・・・。
羽端:もちろん、可夢偉にとってね!
STG:です、です!!
羽端:雨が降り出したとして、じゃあ、レイン・タイヤにいつ換える? ドライをどれほど”引っ張る”? そういった”判断”の競争がひとつあるでしょ?
STG:競走というか、不確定要素。いまのザウバーは、そうしたことをチャンスにするしかない、というか。
羽端:最終的にはチームが決めることだろうけど、でも、ドライバーの判断というか、選択も十分に反映されるはずで。チームラジオもあることだし。
STG:ある種の奇襲作戦が可能で、それを可夢偉はやってくれる、とチームはもう、完全に信じきっていると思います。
羽端:濡れた路面をドライタイヤで走って速い人ベストスリーに、可夢偉は確実に入ると思ってるので、私は!(笑)
STG:それもある。
羽端:あとの二人はフェルナンド(・アロンソ)と、マイケル(・シューマッハ)先生なんですけど。
STG:うまさでいえば(ルイス・)ハミルトンも。じつは(ルーベンス・)バリチェロもそうとうお上手。
羽端:おお、そうなんだ!
STG:てか、以前鈴木亜久里さんに、”悪いけど、F1ドライバーはみんなウマイによ”と言われた(笑)。全員、ナショナル・チャンピオンというか、世界中から運転がウマイ奴だけ集まっているわけで(笑)。
羽端:確かに。・・・でね、そういうタイヤの選択バトルと、悪条件でのドライビング競争をやってるうちに、いつの間にか、可夢偉が4番目にいて、すぐ前がマーク・ウェバーだったりして、さあ表彰台は!? とかいう感じで大いに盛り上がる!(笑)
STG:まぁ条件が整えば、ってことですけど。同じことはなかなか起きない。
羽端:ワハハハ!(笑) じゃ、そういうドラマは、次のハンガリーで!
STG:でも、今回も、スタートの1周目に、起こしているといえば起こしてくれてます。
羽端:そうですね、5台抜いたみたいで。
STG:可夢偉本人は、”ただ、イン側にいたら、みんなが勝手にトッチラカッテくれた”と言ってるけど、そう簡単なことじゃない。なにせ、相手は、素人じゃなく、F1ドライバーだし(笑)。
ホットライン2011 round10 ドイツGP 2/2に続く。