F1/モータースポーツ深堀サイト:山口正己責任編集

◆ヘイキ･コバライネン
「フィンランドで十分休養をとって、準備万端だよ。僕自身も好調だし、スパはいつも楽しみにしてるレースなんだ。オー･ルージュを全開で抜けるのは、以前ほど難しくなくなったとはいっても、最高にスリリングだよ。300km/hで通過するコーナーでは、タイヤにものすごいストレスがかかってるのが判るよ。少しでも無駄な動きをすると大きなロスに繋がるんだ。上りにさしかかった瞬間、限界までサスペンションが沈む感覚は、ゾクゾクさせられるよ」。

「いつも言われることだけど、スパにはサーキットのあるべき要素がすべて揃ってるんだ。難しいコーナーに高いスピード、追い越しに適した場所や熱心なファンなんかもね。しかも、天気が変わりやすくて、先が読めない。だけど、今年は他のサーキットでもよく雨が降っていたから、逆にスパは天気がいいかもしれないね。もちろん、そんなことはなくて、週末の間にいちどはウェットになるだろうね。僕たちにとっては、いいチャンスだよ。これからも頑張って、そういうチャンスをモノにしたい。少しずつでも前へ進むことが重要なんだ」。

◆ヤルノ･トゥルーリ
「ハンガリーGPのあと、2週間ほどマイアミの自宅で家族と過ごしたんだ。前回は大きな成果があったから、つぎのレースをすごく楽しみにしてるんだ。言葉では説明しにくいけど、ブダペストで最初にピットを離れた瞬間から、マシンの進化を肌で感じることができたんだ。しっかりしたベースの上に立ってセッティングを進めることができたのは、あのときが初めてだったんだ。これからチームがどう前進してゆくか、実に興味深いよ」。

「次がハンガリーとまったく対照的なスパっていうのもいいね。高速サーキットを走ることによって、またいろいろとマシンへの理解が深まるんじゃないかな。スパが素晴しいコースだということはすでに語りつくされてるし、僕もまったく同じ意見だよ。チームの皆もほとんどのドライバーもスパが大好きだけど、エンジニアだけは、多くの難しい問題に頭を悩ますことだろうね。そしてメカニックは、めまぐるしく変わる天気に対処しなければならないんだ。スパはドライバーの力量が試されるサーキットだというけど、僕はチーム全体の力が結果を左右するところを考えてる」。