オリジナル リリース-ピレリ【ベルギーGP(金)】
2011年8月26日、スパ・フランコルシャン
4週間の夏休みが明けて、壮大な舞台スパでF1の戦いが再び始まりました。ここは長い全長と気まぐれな天候が特徴で、シーズン中で最もチャレンジングなサーキットのひとつです。
今年もその例には漏れず、午前中のフリー走行でドライ走行ができたのは開始からたった10分間だけで、その後は雨が降り続きました。ベルギーGPでF1デビュー20周年を迎えたミハエル・シューマッハは、午前中のセッションでトップタイム1分54秒355を記録しました。これは雨が降り出す前にPZeroホワイト・ミディアム・タイヤで記録したものです。チームメイトのニコ・ロズベルグが同じように2番手タイムを記録し、メルセデスGPの2台が他のライバルたちに0.5秒近くもの差をつけました。
その後は雨が降り続き、ドライバーたちはPZeroオレンジ・ウエット・タイヤとPZeroブルー・インターミディエイト・タイヤのデータ収集を重ねることができました。今週末はこれらのタイヤを見る機会が多くなるはずです。
午後のセッションが始まった時点では雨は上がっていたものの、路面にはよどんだ水が残っていたため、各ドライバーはインターミディエイト・タイヤで走行を開始しました。インターミディエイトよりもスリック・タイヤの方が速くなるクロスオーバーポイントを迎えたところで、フェルナンド・アロンソがPZeroイエロー・ソフト・タイヤで最速タイムを記録しましたが、その後レッドブル・レーシングのマーク・ウェバーが同じタイヤで1分50秒321を記録して最速タイムを更新しました。
その後コンディションは再びウエットになり、最後の30分間はほとんどのチームが走行を控えました。午前中のうちにウエット走行が充分にできていたためです。各チームには4セットのインターミディエイト・タイヤと3セットのウエット・タイヤが供給されており、うち1セットのインターミディエイトは金曜日の終わりに減却しなければなりませんが、今後も悪天候が続くことを考慮してタイヤをセーブすることが重視されました。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:
「まず最初に、夏休みが終わってレースが再開されることを素晴らしく思います。再開初戦の舞台として、スパほど素晴らしい場所はそうないでしょう。今日はまさに典型的なスパ・フランコルシャンで、ベルギーらしい天候でした。非常にコンディションが変わりやすく、コースの場所によって水の量も異なるという状況でした。しかしそのおかげで各チームはスリックの両スペック、そしてウエットとインターミディエイト・タイヤを様々なコンディションの下でテストすることができました。ドライコンディションではPZeroホワイト・ミディアム・タイヤとPZeroイエロー・ソフト・タイヤのラップタイム差は1.2秒ほどですが、シーズン最長のサーキットですから、今週末はタイヤ戦略がいつも以上に重要になります。しかしここでは天候を予測することが信じられないほど難しく、間違いなく今日のウエットとインターミディエイト・タイヤのデータは非常に有益なものとなるはずです」
今日の豆知識:
輝かしいミハエル・シューマッハのキャリアの中で、2戦目のレースはピレリ・タイヤによるものでした。彼のデビューレースは1991年のベルギーGPでジョーダンからでしたが、その素晴らしいパフォーマンスにより、次戦のイタリアGPまでにピレリ・タイヤを使うベネトンが契約に踏み切ったのです。そのレースで彼は5位入賞を果たしています。