オリジナル リリース-ピレリ【シンガポールGP(土)】
2011年9月24日、シンガポール
シンガポールの照明の下で行なわれた予選で、セバスチャン・ベッテルがポールポジションを獲得し、ピレリ・タイヤで初の世界タイトル獲得に近付きました。ベッテルは予選最終セッションでPZeroレッド・スーパーソフト・タイヤを履き1分44秒381の最速タイムを記録し、昨年のポールタイムを1秒以上も上回りました。ベッテルにとっては自身26回目のポール獲得(レッドブル・レーシングでは50戦中25回目)で、レッドブル・レーシングは今季14回目のポール獲得を果たし、開幕からの連続ポール獲得記録を更新しました。
ピットストップ戦略が極めて重要になりそうな明日のレースに向けて、今回も様々な戦略が見られました。ソフトとスーパーソフトの間には0.8〜1秒のタイム差があり、多くのドライバーは3回ストップを採るものと思われますが、チームによっては2回ストップを採るところもあるでしょう。
シンガポールの市街地サーキットはブレーキ、冷却、そして特に時速200km以上のスピードで縁石にヒットし、大きな衝撃を吸収しなければならないタイヤにとっては厳しいサーキットです。昨夜の間に補修作業が行なわれたため、金曜フリー走行のように縁石が路面から外れるという問題が再発することはありませんでした。
どの上位ドライバーも、Q2までにPZeroイエロー・ソフト・タイヤとPZeroレッド・スーパーソフト・タイヤの両方を使用しました。フォースインディアが今季初めて2台とも名を連ねたトップ10のいずれのドライバーも最終予選セッションの最初からPZeroレッド・スーパーソフト・タイヤで走行を開始しました。しかしフォースインディアの2台は最終セッションでは全く走行せず、メルセデスGPのミハエル・シューマッハもタイムを記録せず、マクラーレンのルイス・ハミルトンは2回目のアタックランは行ないませんでした。つまり、彼らはレースに向けてPZeroレッド・スーパーソフト・タイヤを1セット余分に残しているのです。ただし、決勝は降水確率40%となっています。ハミルトンはQ2最後のランを取りやめましたが、これは履いていたスーパーソフト・タイヤにカットが入りパンクを引き起こしたためです。おそらくパーツの破片によって引き起こされたものでしょう。
今日も気温30度、湿度は71%と、暑くて湿度の高いコンディションとなりました。タイヤのパフォーマンスに影響はありませんが、路面は、高い湿度のために小雨がかかった時のように滑りやすい状態となります。
ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター ポール・ヘンベリーのコメント:
「昨日は縁石に問題が発生しましたが、夜の間にFIAとレース主催者によって非常に的確な補修作業が行なわれたおかげで、今日は同じ問題は起きませんでした。そして、明日のレースに向けたいくつかの戦略が浮き彫りになった予選を楽しむことができました。もちろん雨の可能性もありますし、そうなればまた違った形のレースになるでしょうが、トップ3チームはお互いにしのぎを削るでしょうし、どのようなバトルが繰り広げられるのか、非常に楽しみなレースになりそうです」