幻のツインシャシーF1、タイプ88Bがデモラン!
クライブ・チャップマン率いるClassic Team Lotus(以下CTL)の日本正規代理店であるプラネックスコミュニケーションズ株式会社は、10月29日に富士スピードウェイで開催されるJAPAN LOTUS DAY 2011 にCTL Japanとして出場&出展し、現在、CTL Japanが所有するF1マシン、タイプ88Bのデモンストレーション・ランを、CTL Japan代表の久保田克昭が行うことになった。
1981年に製作され、不運にも一度も決勝を走ることのなかった幻のツインシャシーF1が、日本の公の場で走行するのは今回が始めて。
また、CTL Japanでは会場内で、ロータスF1ブック日本語版など、各種オフィシャル・グッズを販売するほか、ほかのF1マシンの展示も予定している。
■ロータス88B(デモラン予定マシン)
FISAが禁止したスライディングスカートへの対応として、シャシーをモノコックやドライブトレインからなる”セカンダリーシャシー”と、ボディ、サイドポンツーン、リアウイングからなる”プライマリーシャシー”にわけ、安定したダウンフォースを得ようとした、チャップマン最後の意欲作。プロトタイプであるタイプ86で数々のテストを重ねた後、ロータス初のカーボンモノコックを採用した88に発展。81年のロングビーチGPに初めて持ち込まれるも、レギュレーション違反であると他チームからの抗議を受け出走することは叶わなかった。その後、一部装備をプライマリーシャシーに移した改良版88BをイギリスGPにエントリー。JPSに代わり、カレッジビールのスポンサーを付けた88Bはしかし、またも他チームの抗議とFISAの裁定により出走されることを許されず、姿を消すこととなる。現在88Bは2台とも動態保存されているが、そのうちの1台をClassic Team Lotus Japanが所有。CTL Japan代表の久保田自身が、2008年のFIA Historic Formula One に参戦し、ホッケンハイム、モンツァ、シルバーストン、ニュルブルクリンクなどで表彰台を獲得した経歴をもつ。現在は埼玉県八潮市にあるPLANEX CARSのショールームに展示されている。
■ロータス78(展示予定マシン)
1977年シーズン用のF1マシン。サイドポンツーンをウイング状としダウンフォースを得ようとしたグランドエフェクトF1の先駆的存在。展示車は1977年のF1イン・ジャパンで赤いインペリアルカラーに彩られ故グンナー・ニルソンがドライブした経歴をもつシャシーナンバーJPS-18 (78-4)。
■ロータス97T(展示予定マシン)
アイルトン・セナを迎えた1985年シーズン用F1マシン。新加入のセナはこの年16戦中、7ポール・ポジションという圧倒的な速さを披露。初優勝となったポルトガルをはじめ2勝を挙げる活躍をみせた。展示車は97Tの1号車であるシャシーナンバー97T-1。