もてぎに登場したV.リウッツィを直撃!
日本のレベルの高さに太鼓判を押した。
フォーミュラ・ニッポン第7戦で、KONDOUレーシングでフォーミュラ・ニッポンを戦うアンドレア・カルダレッリの激励に訪れたイスパニア・レーシングF1チームのヴィタントニオ・リウッツィに訊いた。
—-今日の、アンドレア(カルダレッリ)の予選をどう見ましたか?
*カルダレッリは、予選11番手で、デビューの今年二度目のQ2進出を果たした。
ヴィタントニオ・リウッツィ(以下VL):悪くないタイムだね。日本のモータースポーツはとてもレベルが高くてハイクォリティだからね。
—-世界全体に経済が停滞気味ということもある。
VL:そうだね。スポンサーの獲得が凄く難しくなっている。でも、アンドレアは、素晴らしい才能を持っているからね。GP2やフォーミュラ・ニッポンで十分通用するよ。F1に乗るにはたくさんのお金が必要だけれど、その前段階としては、才能が最も必要なこの場所で、いい仕事をしているよ。フォーミュラ・ニッポンは、彼とっていい選択だったと思う。
—-フォーミュラ・ニッポンには比較できるドライバーがたくさん参加しています。
VL:そうだね、アンドレ・ロッテラーもそうだし、オリベイラ、クィンタレッリなどもいたしね。彼らのようなホンモノのプロフェッショナルと戦えるのはいいことだね。それに、日本は、トヨタ、ホンダ、ニッサンなどの大きな自動車メーカーのバックアップがあるのがありがたいね。アンドレアは、簡単じゃないカテゴリーで非常にいい仕事をしているよ。
—-走り込みという意味で、1年目の彼は十分ではないと思います。
VL:デビュー1年目で、十分なテストもできていないし、すべてが新しい経験の中だということを考えれば、彼は、トラックを覚え、タイヤを学び、すべてのことが大変と思うけれど、1戦ごとに進化しているからね。将来に向けていいステップだと思う。
—-例えば、エンジニアリングの考え方も、日本とヨーロッパとの間に違いがあると思いますが。
VL:アンドレアは、エンジニアリングの理解を深めているところだ。サスペンションジオメトリー、スプリングも、これはステップアップするためのレッスンだね。アンドレアは日本に来て、急激に考え方を変えなければならなかった。サスペンションのキャスターもキャンバーも、トーインもトーアウトも、ダンパーのバンプ/リバウンドも、それぞれのクルマについてクイックに学ぶ必要がある。アンドレアは、さっきも言ったように、レースをこなしている数も少なくて、テストがあまりできない状況の中で、近藤監督のチームのサポートもあって、特にこの1カ月で大きく進歩していると思う。
—-日本人ドライバーはここを多分1000周以上走っていますが、アンドレアは、せいぜい50周ほどの経験です。経験を積むことが必要がと思いますが。
VL:確かに。ゴーカートのドライバーとして来たともあるけれど、日本にはウルトラ・ファースト・ドライバーがいたからね。それでも彼らがヨーロッパに来ると、うまくいかない。これは、ヨーロッパのドライバーが日本に来たときと似ていると思う。
—-それはなぜ?
VL:日本のサーキットが特殊だからだと思う。日本のコースは、とてもテクニカルで、難しい。日本のコースは世界で一番美しいと思うけれど、習得するのが難しいんだ。チャンピオンシップのレベルは本当に高いと思う。お互い時間がかかる、ということだと思うよ
—-また、日本に来たいですか?
VL:もちろん! アンドレアが来年もここで走るなら、また応援に来るよ。
—-このまま直接アブダビへ?
VL:一端イタリアに戻って、イモラ・サーキットのニッサンGT-Rイベントに参加してからだね。GT-Rは、大好きなクルマなんだよ。パワフルでコントローラブル。ファンタスティック!
—-では気をつけて。ありがとうございました。
VL:Grazie!