FIA、オーバーテイクに関するルールを明確化
今年も同じ動きをしたらペナルティーに(写真は昨年のイタリアGPのもの)。
FIA(国際自動車連盟)は、これまであいまいだったバトル中のライン取りについて、2012年からルールを明確にした。
ルールの明確化にあたり、FIAは2012年のスポーティング・レギュレーション第20条3項には、「(後方から迫るマシンから)順位を守る際、レーシング・ラインの変更は1度までとする。順位を守るためにラインを変えたドライバーは、ラインを変える前に走っていた元のラインに戻る場合、少なくとも自身のマシン以外に1台分スペースを空けてコーナーに進入しなければならない」と書かれている。
昨年発表された、2012年のレギュレーション変更点では、「ポジションを守るために走行ラインを外れた場合、元の走行ラインに戻ることは認められない」とされていたが、後続のマシンに対して十分なスペースをあけていれば、元のレーシング・ラインに戻ることができるようになった。
ルール明確化の要因のひとつとして、昨シーズンのイタリアGPで、ミハエル・シューマッハ(メルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラ・ワン・チーム)がルイス・ハミルトン(ボーダフォン・マクラーレン・メルセデス)から順位を守るために、何度かレーシング・ラインを変更したことが挙げられる。このときはシューマッハは、ペナルティを受けることはなかったものの、今年もレース中に同じことをした場合、ペナルティの対象になる。