開幕戦を占う—その8 シーズンオフ・テストから見えた!!
段付きノーズ
今年の話題は、何といっても”段付きノーズ”である。新車発表の興味が、そこしかないような状況だった。
確かに、”カモノハシノーズ”と呼ばれる段付きノーズは、目立つ。おかしな格好をしているから、絶好の陰口対象になる。しかし、そうなった理由も、当然ながらちゃんと存在する。
車両規則が変わった。フロントノーズの高さが550mmまでと規制されたのだ。モノコック前端の高さは、これまでの流れから625mm。この75mmが”段差”となって外から見えることになった。
フロントの高さを550mmまでとした理由をFIAは、”他車に側面から衝突した場合、他車の衝撃構造部分よりノーズが高いと、ドライバーに危険が及ぶ可能性があるから”としている。たしかにこれで安全性は高くなった。しかし、F1が醜くなるのは困りものだ。
“マシンの形は美しくなければならない”という規則を作るべきだ、という声に対して、”今年の規則は醜くしなさい”ってンだからしょうがない、というジョークも出た”段付きノーズ論争”だが、そもそも近代F1は、規則の枠に縛られて自由度を失い、それでもその中でテクノロジーの闘いを続けている。
いずれくるはずの「見慣れるとき」が1日でも早くくることを祈るのが、ファンの務め?
全チームのプレシーズン・テスト走行データはこちら。
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