オーストラリアGP木曜記者会見
Q.テストなしでいきなり初めてのマシンに乗るという厳しいF1デビューになりますが、今の心境は?
シャール・ピック(以下、ピック):あまり走れなかったけど、シルバーストンで1日、追加のシェイクダウン・テストができて、すべて順調だったんだ。だから明日の走行を楽しみにしてるよ。できれば晴れて、走行距離を伸ばしたいね。
Q.去年のマシンを使った走行は役に立つと思いますか?
ピック:すごく大事なことだよ。バルセロナで2日間走って、距離を稼げたのはすごくいいことだったんだ。すごく役に立つと思うよ。
Q.GP2とF1では、大きな違いがありますか?
ピック:もちろん。やらなければならないことがはるかに多いし、それを短時間のうちに覚え込むんだから大変ね。
Q.お帰りなさい。2年間で、ドライビング・スタイルを含め、キミ・ライコネンは変わったのでしょうか?
キミ・ライコネン(以下、ライコネン):いや、判らないなぁ。そんなに変わってはいないだろうね。少し歳を取ったくらいじゃないかな。
Q.またF1マシンに乗った感触はどうでしたか?
ライコネン:よかったよ。マシンはそんなに変わっていなくて、以前と同じような感じだったんだ。タイヤは違うけど、予想したほどの問題はなかったんだ。とくに新しいうちはいい感じで、ただ消耗が早いというだけのことだよ。また走れて嬉しかったというのが正直な感想だよ。
Q.あなたもチームメイトのロメイン・グロジャンもいいテストで好タイムをマークしていましたが、実戦でも同じようにいけると思いますか?
ライコネン:その気になればもう少しペースを上げられたけど、周りのチームがなにをやっていたかは判らないんだ。マシンの感触はよかったし、タイムのテストとしては悪くない。それがどの程度の結果に結びつくかは、この週末にはっきりしてくるだろうね。何戦か消化すれば、もっとしっかり見えてくるはずさ。とにかく、今のところは悪くないよ。
Q.地元のレースということになりますが、その意味はどのくらい大きいでしょう。デビュー戦以上に重要だと見ていますか?
ダニエル・リカルド:去年のシルバーストンはいきないだったから、今回ほど準備ができなくて、大変だったんだ。この2日ほど、取材がずいぶんあったけど、走る分にはあのときより余裕があるだろうね。(同郷の先輩の)マーク(・ウェバー)がいるから、注目されるといっても大したことはないよ。むしろ応援があるから心強いね。早く走りたくてうずうずしているところだよ。
Q.トロロッソに移って、特に最初のテストはいい内容でしたが、見通しはいかがでしょう?
リカルド:去年より前で走るチャンスは大いにあるだろうね。今年も2〜3チームが抜けだすと思うけど、中団はかなりの接戦になりそうだよ。予選と決勝が終るまで何とも言えないけど、おそらく去年と同じような位置になるだろうね。もちろん、そこから前へいければ、それに越したことはないよ。
Q.前のレースの勝者として、11回目のオーストラリアGPに臨む気分はどうですか?
マーク・ウェバー(以下、ウェバー):もちろんいい気分だよ。テストは順調だったし、すぐにマレーシアGPもあるから、重要な時期といえるよ。ただ、フェラーリ、ロータス、マクラーレン、メルセデスも手強いだろうから、やってみないとどうなるか判らないね。
Q.開幕を迎えて、緊張していますか?それとも、実戦を前に燃えているところでしょうか?
ウェバー:両方だろうね。しばらくぶりのレースだから、ピットストップとか作戦とか、いろいろな面で緊張するよ。それはほかのチームも同じだろうね。もちろん、早く走りたいよ。9週間ぶりのレースがどうなるか、楽しみにしてる。
Q.ここでは1勝し、ポール・ポジションも2回とりました。今年はまだ予選のスピードを発揮していませんが、どう見ていますか?
セバスチャン・フェッテル(以下、フェッテル):もちろん、予選は極めて重要だよ。前
からスタートできた方がいいに決まってるけど、みんなも言ってるとおり、テストの内容だけから展開を予想するのは難しいよ。まず、大事なのは自分のマシンの感触をできるだけよくすることだね。その点では悪くないけど、現状では何とも言えないんだ。とにかく、やっと開幕するというのが正直なところだよ。このあとの2日間で、いろいろなことが判ってくるだろうね。
Q.今シーズンの力関係は、どれくらいの段階ではっきりすると思いますか?
フェッテル:もちろん、見方は人によってさまざまだろうね。毎年おなじことだよ。予選が終れば、もちろん現時点よりは勢力図も見えてくるだろうけど、だからといってレース結果が読めるわけじゃない。最初のレースだから、未知の要素が多いのは当然だよ。それに、このサーキットが特殊だという要素もある。たとえばテストがあったバルセロナのような、常設のコースじゃないから。初日だけでは、みんなのペースを推測するのは難しいだろうね。好タイムを出した相手が目標になるのはもちろんだけど、積んでる燃料のこともあるから、まだ結論は出せないよ。予選の動向が重要だし、本当のところが見えてくるのは開幕から2レースほど消化してからになるだろうね。それまでは、まだ結論を出す段階じゃないよ。
Q.3連覇についていろいろと言われていますが、自分でも意識していますか?
フェッテル:チャンピオンになることを目標に走っているんだから、当然タイトルを狙うことになるだろうね。それが3年連続かどうかは、大した問題じゃないよ。もちろん、結果的に3連覇ということになればうれしいけど、とにかく目の前のレースに勝って、その年のチャンピオンになれるかどうかが重要なんだ。長いシーズンのことだから、まだそんな話をするのは早すぎるよ。
Q.セバスチャンやキミ同様、優勝経験があり、あなたの場合は2勝しています。デビュー戦もここでした。オーストラリアGPには、どんな意味がありますか?
ジェンソン・バトン(以下、バトン):なにより、まずは開幕戦ということで、みんなが燃えているはずだよ。そのために、冬の間から準備をして、テストでも全力をつくしてきたんだ。メルボルンのレースを前に、気持ちが高まるのは当然だろうね。オーストラリアは、開幕戦の舞台としてこの上ない場所なんだ。初めての時から、アルバートパークは、ずっと好きなコースだったんだ。2009年と2010年には、優勝という特別な瞬間も味わうことができたしね。冬季テストも順調だったし、レースが待ち遠しいよ。最近2年間は冬のテストでいろいろと難しいことがあったけど、今年はすべて予定通りに進められたんだ。みんな言っているとおり、自分たちがどういう位置にいるか推測することはできないけど、これまでの内容には満足してるよ。
Q.どんなレースにしたいですか?
バトン:いつも言っているとおり、最初のGPではポイントを取ることが肝心なんだ。みんな判っていることで、いまさら言う必要もないね。
Q.DRS(可変リヤウイング)ゾーンが2カ所になることについては、どう思いますか。
バトン:いいことだと思うよ。僕たちみたいに、優秀なDRSを持っているチームにとっては特にそうだろうね。DRSがありがたくないのは、トップを走ってるときだけだよ。逆に後ろにいる場合、2カ所のDRSゾーンはすごく心強いんだ。実際に効果があるかどうかは何とも言えないし、去年のDRSゾーンは短すぎるとも言われていたけど、僕にとっては問題なかったよ。簡単すぎるよりはいいだろうね。少なくとも抜くチャンスがあることは確かだよ。今年のゾーンがどうなるか、今から楽しみだよ。