小林可夢偉 レース後･会見全録【オーストラリアGP(日)】
「スタート時にウイングのエンドプレートが壊れた」
◆コンストラクターのランクが3位になっている!?
—-今日の結果は、何よりもチームが一番喜んでいたのではないかと思いますが?
可夢偉:コンストラクターが、なぜか”三番”という、ちょっと笑える結果なんですけど（笑）。チームとしても、もちろん、いい結果で、ポイントも2台とも取れて──まあ、去年も同じだったんですけど、それ以上に、ポイントを二台とも取れてるということでは、いいスタートが切れたと思います。
—-最終ラップですが、もちろんあれは、マルドナドの事故からいろんなことが発生したと思いますが、ちょっと、どういう状況だったのか、説明していただけますか?
可夢偉:えーと･･･、ターン7で（マルドナドが）ぶつかったので、イエロー（フラッグ）が出てて。（そこで）セルジオ（ペレス）が、部品を踏んだらアカンと思って減速したら、そこでみんなが（間隔が）詰まっちゃって。･･･それで、次のコーナーで、彼がミスして、それで今後は、ロズベルグに抜かれて、今度はセルジオが、フロントウイングで（ロズベルグの）リヤタイヤをパンクさせて、（つまり）当たってパンクして──。それで、ロズベルグはシケインをカットして、･･･で、セルジオも次のシケインをカットして。ぼくは普通に走ったんですけど、そのまま。（そのあと）裏ストレートで抜いて、終わり･･･という感じ。
ぼくは何もしてないんですけど。それまでの過程を説明しろといわれても、かなり、いろいろあって･･･。ぼくは、後ろを気にしないとアカンから。ライコネンは後ろから来てたので。
—-ライコネンとのバトルは長かったですね！
可夢偉:（レース中の）ほとんどじゃないですか。ずーっと、長かったし。まあ、セーフティ・リードがあったから、抜けて（抜かれて）ないけど。
◆ウイング破損！”手負い”状態で闘いつづけた！
—-でも、あのウイングのエンドプレートが壊れた状態で、ずーっと、スタートから速く走ってましたけど、あの状態だと、ダウンフォースがなかったり、バイブレーションが出たりで大変だったのでは?
可夢偉:まあ、練習で走ったときと、感覚なんかは全然違うし、まあ、悲惨な状態で（笑）レースをスタートして。今回は、ちょっと厳しいかなという状況ではあったんですけど。まあ、結果的に?･･･そんな、クルマの速さとか、それはそんなにいい状態ではなかったけど。でも、それでも何とか、ポイントを失わずに（フィニッシュ･ラインに）帰ってこられて。
まあ、スタート（初戦）としてはとてもいいと思うし。何も（トラブルなどが）なく走っていたら、もっと、いいトコで闘えたかもしれないけど。”いい悪い”はヨシ（別）として、まあ、運もあったんで。そういう意味では、ポジティブに（受け止めて）、来週はまた、そこ（ポイント圏内 ）に行きたいと思ってます。
—-ウイングが壊れたのは、すぐ、わかりました?
可夢偉:はいっ！（笑） コーナー曲がった瞬間に、（ミラーを）見たら、壊れてるとわかりました。
—-あれは、誰にやられたんですか?
可夢偉:犯人は、このチームの方ですね（笑）。
—-チームメイトは、いいスタートでしたからね?
可夢偉:そう。いいスタートで、それで、ぼくがセナとか避けてる間に、あのへんがグジャグジャになってたんで。ぼくの周りには、血の気の多いヤツがいっぱいいるんで（笑）。コイツら、当てに来てるだろ！くらいの勢いで、１コーナーに入った瞬間に──。ぼくは、行き場を失って、よくあそこで避けられたと思いますけど。逆に（被害が）リヤウイングだけでよかったな、というくらいで（笑）。
—-そういった不運なこともありましたけど、もうひとつ、不運だったのはセーフティカーですよね。あれがなければ、ひょっとしたら?
可夢偉:そうなんですよ。セーフティカー（が入ったタイミング）も運がなかったし。･･･まあ、運がなかったのかよかったのか、よくわからない。ポイントを取れてよかったと思うし。
—-タイヤは、ソフト→ソフト→ミディアムというように行きましたが?
可夢偉:あれは、まあいいと思ったけど。ただ、ダウンフォースが減ってるので、タイヤのタレが思ったより早い。
—-その割りには、いいペースでレースができて?
可夢偉:ねえ！（笑）
—-けっこう、（今年は）期待を持てますね?
可夢偉:そうですね、まあ、もうちょっと、予選から前に行けたらと。シーズン、ヨーロッパに戻るまでは、”いい闘い”ができるかなと（思ってます）。
—-アロンソの前でゴールできたというのも?
可夢偉:そうですね。アロンソの前というのは、けっこう（見えていたつもりだったけど）。しょうがないです、スタートも悪かったし、運も悪かったし。そういう意味では、よかったと思わないといけないですね。
—-でも、去年以上に、いい開幕のスタートで?
可夢偉:そうですね。シーズン、いいスタート切れたと思うので、このまま（それを）長く続けられるように──。
—-楽しみにしてます！
可夢偉:はい、頑張ります！
【STINGER/Hiroaki Iemura】
