小林可夢偉 金曜日･会見【バーレーンGP(金)】
「今日は、クルマが重いときのタイヤのタレを見ながら、主に走っていた」
◆ロングランが、イメージほどには速くない
—二年ぶりのザヒール･サーキットですが、感想は?
可夢偉:普通です（笑）。何も、言うことはなかった感じです。
—-今日は、予定通りにテストの”メニュー”はこなせた?周回数も、けっこう多かったけど?
可夢偉:まあまあ、十分･･･。メニューと言うよりも、普通に走って、ロング（ラン）を早めにしよう（テストしておこう）というのができたから、まあまあ。結果としてどうかというよりも、（テストの）プログラムとしては、予定通り、という感じです。
—-感触としては?
可夢偉:うーん、ロングは遅いですね。
—-ロングランは遅い? その原因は見えている?
可夢偉:原因、見えてないです！（キッパリ！）
—-これから?
可夢偉:はい、これからです。
—-バランスが悪いとか、そういうこと?
可夢偉:バランスは･･･、（タイヤが）ニュー（の状態のとき）はいいんですけど、オーバーヒートでもないけど、（タイヤ性能が）落ちて来て、どうしようもない･･･。
—-“一発”は問題ない?
可夢偉:一発は問題ないというか、まあ、普通に。･･･全然、ウォームアップに関して、関係ないと思う。（タイヤ性能の）”落ち”が問題。
—-オプションタイヤの感触は?
可夢偉:どっち? ロング? ショート?
—-両方。
可夢偉:そっちでは、まず大丈夫だけど、どっちかと言ったら、軽いときが、すべては。
◆ラバーが載ってコース状態が変わるという”BS時代”の概念を捨てないといけない
—ここは、走るにつれて、コースが変わっていくことが特徴だと思いますが?
夢偉:（今回は）あんまり、変わってきてない。･･･というか、このタイヤって、ラバーはあんまり載らなくて、どっちか言うたら”ちぎれる”。
—-ははあ、ちぎれるんだ。
可夢偉:だから、昔（のブリヂストンのタイヤのように、コース上に）、ラバーが載ってタイムが上がるというよりも、だんだんとラバーがちぎれて、コースの上に落ちて、逆に、タイムが落ちるんですよ。
—-ゴミが増える?
可夢偉:ゴミが増えて、落ちるだけなんですよ、タイムは。だから、レース後（周回を重ねたあと）とか、エグいじゃないですか、走るラインがどんどん狭くなっていくから。だから、何てんやろ、意外と、始めの方が速かったりする。今日みたい（に最初にホコリで汚れている状況のとき）のは（それとはまた）違うけど。
—-ということは、状況が読みにくい?
可夢偉:読みにくいというか、その昔の（BS時代の）観念を、ちょっと忘れないといけないシーンがいっぱいある。
—-それは、去年から?
可夢偉:今年はとくに。去年もそうだけど、今年は･･･。
◆タイヤのマネージメントを”自由”にしたい、今回はQ3には行かなくてもいい！
—-フリー走行のタイム「7位」というポジションは?
可夢偉:そこは見ずに、普通に──。（タイヤの）タレを直さないと。今回は、正直、Q3へ入らなくてもいいから、しっかり、レースでタイヤが保てば、けっこういいんじゃないかな、という気持で（ここへ）来てるから。（だから）あんまり、”一発”（のタイム）は見ずに、（クルマが）重いときの、タイヤの”保ち”を見てるんですけど。
—-シャンハイのレース結果を踏まえて?
可夢偉:レース結果というよりも、マルドナド（ウィリアムズ）みたいに、予選遅いけど、レースになるとソコソコ速いというの、腹立つじゃないですか！（笑）。
—-決勝のために、ニュータイヤを温存した方がいいかもしれない?
可夢偉:まあまあ、あんまり、温存した方がいいというより、そこまでまだ、あんまり考えてないけど。とりあえず、（レースで）ロングを”保つ”ようにしたら、ねえ！ もうちょっと、なんか、ポイントが取れるんじゃないかと。
—-ここは、いままでの三つのレースと較べて、天候は安定してそうだけど、コースが安定してないと思うけど?だんだん汚れてきたりとか?
可夢偉:え、ここは（コースは）安定してるでしょ?
—-じゃ、ある程度”読み”もできる?
可夢偉:“読み”はできるし。あとは、風向きだけかな。
【STINGER/Hiroaki Iemura】
