石浦宏明、ル・マン参戦を断念!!
石浦宏明がWEC第3戦 ル・マン24時間レースへの出場を辞退したことを、月8日、トヨタ・レーシングが公表した。
トヨタ・レーシングは、ハイブリッドマシンTS030のデビュー戦となるWEC第3戦 ル・マン24時間レースへの準備を進めているが、2台体制で参戦する6人のドライバーのうち、石浦宏明が、体調不調により辞退を申し出たもの。
石浦は、参戦車両TS030 HYBRID2台の内ゼッケン8のドライバーとして、年初より走行テストに参加してきたが、LMP1レーシングカーの強い横Gにより背中に違和感を覚え、医師のアドバイスも考慮した結果、今年のル・マン24時間レースへの出場を見送り、2013年に向けた準備に専念したい旨をトヨタ・レーシングに申し入れた。
石浦宏明は、先週、富士で行なわれたスーパーGTで、脇阪寿一とのコンビで優勝したばかり。WEC(世界耐久選手権)マシンのポテンシャルの高さを逆証明することになった。
辞退を受理したトヨタ・レーシングは、現在、石浦に代わるドライバーを検討しており、主催者であるACO(フランス西部自動車クラブ)によりドライバー変更が承認され次第、発表する予定。
石浦宏明は、「ル・マン24時間レースに出場するのが子供の頃からの夢だったので、本当に悔しいが体調を考慮して辞退を決断した」と、苦渋の決断を語った。「今後はスーパーGTとニュル24時間レースに全力投球するとともに、WECのLMP1クラスでも戦える体づくりに専念し、来年はぜひトヨタ・レーシングからル・マン24時間レースへの参戦を果たしたい」。
トヨタのハイブリッドマシンでのル・マン・チャレンジを統括するTMGの木下美明社長は、「大変残念であるが、難しい状況での石浦の真摯な申し出を尊重したい」と石浦宏明を気づかった。「彼はスーパーGTとニュル24時間レースでトヨタモータースポーツの一員として活躍してくれることに変わりはなく、また、速さと安定性に加え素晴らしい協調性も兼ね備えたドライバーでもあり、来年はトヨタ・レーシングの一員として活躍してくれることを期待している」。
トヨタTS030は、予定していたデビュー戦のスパ6時間を、アクシデントでモノコックを損傷し、スペアがないことから参戦を断念し、6月16-17日のル・マン24時間をデビュー戦として、ボールリカール・サーキットを中心に、テストを重ねている。