小林可夢偉 レース後・会見全録【イタリアGP(日)】
◆第一スティントでの”ユーズド”タイヤが、ちょっとキツかった!
—-前半のレースペースを見ると、やっぱり、金曜日の午後に走れていればなあ……という感じなんですけど?
可夢偉:まあ、そうですね。それは、メカニカル・トラブルで、そういうことができなかったんですけど。えーと、基本的には(今日のレースは)そんなに悪い感じではなかったんですけど、予選のペースなり? おんなじ集団のペースなり(に走るしかなかった)という感じなんで。
フェラーリは、今回は(ぼくらとは)予選でも差があって、ひどかったら、一周でもコンマ6(0.6秒)以上(差が)あるのに、58周(のレースを)終わってみたら、20秒差くらい(しかなかった)だったんで。
べつに(ザウバーは今日は)悪くはなく……。ぼくらより全然速かったフォース・インディアも、チェッカー時では3秒先というように考えると、やってる内容、スタートしたタイヤ、すべて考えると、べつに”悪いこと”した(何かミスっていた)わけではないんですけど。
まあ、チームメイトがあんな”いい仕事”したおかげで(苦笑)、どうしても、ぼくが”悪く見える”(何か失敗をした)という、そういう結果でした。
—-タイヤ的には、第一スティントは? あれは、予選でのアタックを二周分やったタイヤで、Q3に出た10台の中では、最も悪い条件のタイヤだったと思いますが?
可夢偉:まあ、キツかったですね。あれ(20周まで保たせてハード・タイヤ交換)がギリギリだったという感じで。あれ以上は、求められないし。
ぼく自身も、うまく行って、フォース・インディアを”食べて”(抜けて)くらいで、もう、いっぱいいっぱいだったんで。……まあ、こんなもんかなと思いますけどね。
—-レース前から、ディ・レスタとメルセデスとの勝負になると思ってたんですけど?
可夢偉:まあまあ、そんな感じだったんで。どうしようもないという感じです。思ったよりも、タイヤが減るのが早くって……。
—-第二スティントで、新品のハード・タイヤをつけてもそうだった?
可夢偉:そう……。
—-そうすると、あのペースでマックス(最大限)という感じ?
可夢偉:まあ、(第一スティントで)早めに(交換に)行ったところで、(次は)早めに(タイヤが)終わってたと思うんで。総合的には、タイムはあまり変わらないか、ちょっと遅いくらいだと思います。
—-自身としては、ソリッドなレースができたという感じはある?
可夢偉:スタートも順調に行って、そんなに悪くはなかったんですけど。さっきも言ったように、今回、フェラーリがあんなに速くて、レースが終わって20秒(の差)というのは、ほんとの意味では悪くないんですけど。
—-いま必要なのは、ひょっとしたら”ツキ”だけじゃないかという気がするんですけど?
可夢偉:まあ”噛み合い”ですよね。まあ、これはしょうがない……。地道にやっていくしかないかなと思ってます。
◆鈴鹿での日本グランプリに向けて、しっかりと!
—-次のレースからは、アップデートが入って、ハンガリーでの問題も解決しそうですが?
可夢偉:そうですね。まあ次、どんなペース(での走り)になるか、しっかり見て。シンガポールは、たぶん(クルマ的にはザウバーは)不得意なんですけど、そこでポイントを取れたら──。その次は、やっと鈴鹿なので、それに向けて、しっかり(やって)行きたいと思います。
—-どんな感じ? いまの気分は?
可夢偉:いや、チームとしてはすごくいいし。ただ、ぼくがあまり”いい仕事”をしてないように思われて、(それが)ちょっと腹立つので。チームとしてはいいし、彼(ペレス)の仕事は見事と言うしかないんですけど。ぼくはそんなに悪いことしたわけじゃないんですけど、見た目が悪い感じだから。人生って、こんなもんなんだなあ……と、つくづく、痛感しております。
—-日本のファンには、そのへん、伝えておきます。
可夢偉:大丈夫です、何とかします。
—-ところで、こういうことなら、無理してというか、頑張ってQ3に行かずに、Q2止まりでタイヤも温存して。また、タイヤ戦略も自由にやれた方がよかったですか?
可夢偉:わからないです、それも、巡り合わせなので……。
—-ありがとうございました。