小林可夢偉 会見【アブダビGP(木)】(FIA公式記者会見)
Q.今後のことですが、どういう状況になっていますか?
小林可夢偉(以下、可夢偉):来年のシートを確保するために、できるだけのことをしてます。もちろん僕にはF1に乗る資格があると思ってますけど、まずは残りの3戦に集中することですね。来年のことはそれからです。空いている席は限られてるんで、大きな問題ですけど、いい成績を残せるように、残留の可能性も含めていくつかのチームと交渉することになります。
Q.ここはあなたが初めてポイントを獲得したサーキットです。その時のことはよく憶えているでしょうね?
可夢偉:もちろんです。ここにはいい思い出があります。その意味でアブダビはいいサーキットだし、トヨタに乗っていたというのも印象深いですね。しかもポイントを獲ったんだからな、おさらですよ。もちろんマシンが違えば違うアプローチが必要になりますけど、すでに2年間同じチームで戦ったことがいい材料になるはずです。
Q.日本では、大企業はあまりF1に関心がないようなので、国内に限定せず、国際的なスポンサーに目を向けた方がいいのではありませんか?
可夢偉:なかなか面白い見方ですけど、鈴鹿のレース以降、日本でもモータースポーツ、特にF1への関心が高まってるんです。もう少し時間があれば、もっと国内のスポンサーを見つけられると思います。その線で動いてるところです。鈴鹿のあと、いくつかの企業から接触がありました。まだチームが決まっていないですし、予算に関しては未知数なんでなんとも言えないですけど、かなり多くのスポンサーが付きそうで、鈴鹿で表彰台に立ってからは、明らかに状況がいい方に向いてます。海外の企業にも関心はありますけど、まずは日本のスポンサーを集めて、国内のF1人気を盛り上げていきたいですね。今のところは、その線に集中して頑張ってます。
Q.フェルナンド(・アロンソ)とセバスチャン・フェッテルのタイトル争いはどうなると思いますか?
可夢偉:レッドブルのほうにアドバンテージがあることは間違いないですけど、残り3戦を占うのはすごく難しいですね。セバスチャンが有利ですけど、何かが起って1戦でも落すことになれば、フェルナンドにもチャンスがあります。成り行きを見守るしかないんじゃないですかね。ただ、現時点ではセバスチャンの方が有利だと思います。
Q.来年のシートを確保する自信があるということですが、ザウバーはニコ・フルケンベルグと契約し、二人目については発表を延期しています。来年もF1に乗れると考える根拠はなんでしょう?
可夢偉:今のところ確実な話ではなくて、自分の感触です。なにか具体的な話ができればいいんですけど、残念ながらそういう状況ではないんで。まだ3レース残ってるんで、そこで好成績を収めれば何かが起こるかもしれないですね。その可能性を信じて、頑張るつもりです。来年も走れるというのは、今のところ僕自身の感触、ということになります。
Q.F1へデビューしたときは、2〜3戦で印象的な活躍をし、翌年のシートを手に入れました。この後の3レースは、あのときと同じということでしょうか?
可夢偉:チャンスをつかむという意味では3年前と同じかもしれなですけど、中身は少し違いますね。あのときはトヨタがF1から撤退するとは思わなかったから、同じチームで走るつもりで全力をつくしてました。交渉相手のチームもたくさんありましたね。成績が重要なのは同じですけど、今年は残りのシートがあまりないんで、できるだけ早く結論を出さなければならないです。