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“強いドライバー”に注目!!

2009年ワールドチャンピオンのジェンソン・バトンが、2010年シーズンを前にマクラーレン入りを決めたとき、大方の意見は”バトンは決断を誤った”だった。運転の腕前が天才のルイス・ハミルトンのチームメイト、さらにマクラーレンはその”ハミルトンのチーム”だったからだ。

J.バトン-1.jpg

しかし、その予測は意外な方向に外れた。3年間のマクラーレンの二人の成績を比べてみると、イメージとは違う結果が現れている。

まず予選である。2010年、J.バトンは19戦中でL.ハミルトンより速かったのは6回だけ、同じく2011年は、19戦中7回、2012年は、20戦中5回。L.ハミルトンの圧勝である。ここまでは、大方の予想通り、というか、むしろ善戦だ。

しかし、決勝レースになると、二人の力関係に若干の違いが見えてくる。3年間でJ.バトンは8勝に対してL.ハミルトンが11勝。大健闘の数字。だが、獲得ポイントになると、驚いたことにポジションが逆転する。2010年からの3年間でマクラーレンの二人が稼いだポイントは、J.バトンが672点、L.ハミルトンは657点。バトンが上なのだ。

つまり、J.バトンは、その印象より、はるかに”強いドライバー”であることが見えてくる。

◆今年は、”強いドライバー”の年”?!

F.アロンソ.jpg

もう一人、”強いドライバー”といえばフェルナンド・アロンソだ。この3年間を見ると、得点していないのは、58戦で僅か5回だけという猛烈な安定ぶり。2011年はシリーズ4位だったが、2010年と2012年は、チャンピオンのS.フェッテル(レッドブル)に、それぞれ4点と3点差の僅差でチャンピオンを譲っている。マシンポテンシャルを加味すると、F.アロンソは間違いなく”強いドライバー”である。

今年のフェラーリは、カラーリングがマルシアみたいだ、という声もあるが、中身は2012年後半に巻き返した勢いを踏襲して、アロンソも悪くない感触であることをコメントしている。

J.バトンとF.アロンソ。この二人は、今年も、間違いなくタイトル争いにからんでくる。

[STINGER]山口正己
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